2020 Fiscal Year Annual Research Report
高齢期の家族・仕事・地域・経済と健康のダイナミクス:コホート・年齢差の研究
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20H00091
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
小林 江里香 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (10311408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 育子 西武文理大学, サービス経営学部, 准教授 (10509821)
山田 篤裕 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (10348857)
村山 洋史 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (00565137)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高齢者就労 / 地域参加 / 家族 / 健康 / 幸福感 / 時代的変化 / 全国調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、全国60歳以上の長期縦断調査のデータ(1987-2021年)を用いて、1)家族、仕事、地域参加、社会経済的地位の多寡や相互関係、2)健康・well-being(WB)の加齢に伴う変化、3)家族、仕事、地域参加、社会経済的地位が健康・WBに与える効果、のそれぞれについて、出生コホートや年齢による差を明らかにすることを目的とする。 2020年度は、すでに実施した第9回調査(2017年)までのデータ解析と2021年度実施予定の第10回調査の準備を計画していた。前者の既存データの解析は予定通り実施し、論文投稿を行ったが(仕事からの引退後の地域参加が退職年齢によりどのように異なるかなど)、後者については、新型コロナウイルス感染症の流行により、計画変更を余儀なくされた。 具体的には、過去9回は訪問面接聴取法により実施してきた調査手法について、対面での面接調査を短縮化して留置調査を併用する変更を行い、面接用・留置用それぞれの調査票を作成した。その際、継続して質問している項目を残すだけでなく、感染症流行を含む社会状況の変化や新たな研究上の知見に対応できるよう、孤独感尺度やテクノロジーへの態度など新たな項目の追加も行った。並行して、訪問調査員を管理する調査会社との協議を重ね、感染症流行下で訪問調査を安全に実施するための態勢を整えた。 2020年度後半に予定していた予備調査は、繰越申請により次年度に延期し、2021年6月から8月にかけて2回実施した。1回目の予備調査は60~80歳代の12名に、今回新たに導入された留置調査票への記入を依頼した。2回目は、首都圏6地点の30名を対象として、調査員が本調査と同様の手順で面接・留置調査を実施した。これらの予備調査を経て調査票や調査手順に必要な修正を加え、調査書類を完成させた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスの流行により予備調査が延期になったが、2021年度前半までに終了し、本調査に間に合わせることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの流行状況を注視しながら、第10回調査を安全に実施する。第10回調査データが分析可能になるのは2022年度になるため、2021年度は、引き続き既存データの解析を進めるとともに、健康・well-beingの多寡やそれらの関連要因における出生コホートによる差異や時代的変化についての先行研究のレビューを行う。
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Remarks |
東京都健康長寿医療センター研究所 社会参加と地域保健研究チーム 高齢者の健康と生活に関する縦断的研究 第8回・第9回調査研究報告書別冊「訪問調査における「体力・身体測定」-資料集と測定の手引き」. 2021年3月 https://www2.tmig.or.jp/jahead/dl/document00.pdf
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