2020 Fiscal Year Annual Research Report
Innovative large-scale synthesis technology of pure nanoparticles by spatio-temporally controlled field in tandem-type of induction thermal plasma
Project/Area Number |
20H00239
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
田中 康規 金沢大学, 電子情報通信学系, 教授 (90303263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石島 達夫 金沢大学, 電子情報通信学系, 教授 (00324450)
瀬戸 章文 金沢大学, フロンティア工学系, 教授 (40344155)
中野 裕介 金沢大学, 電子情報通信学系, 助教 (60840668)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 熱プラズマ / ナノ粒子 / 量産化 / ナノワイヤ / 2次元分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.「タンデム型MITP+原料同期間歇投入」システムの設計・製作 まず,一つのプラズマトーチに二つのコイルを取り付けるタンデム用熱プラズマ用の電源としてMOSFET-IGBT制御形ハイパワー30kWインバータ電源の設計と整合回路設計した。共振周波数をそれぞれ400, 300 kHzとしてのRFインバータ電源・整合器を設計・製作した。続いて間歇供給機能を有するパウダ供給器の選定を行った。原料粉体Ti,Siを熱プラズマ変調に同期して大量投入(20g/min以上)する間歇供給機能付パウダ供給器を試験した。供給器に,応答速度2msの三方弁高速電磁バルブを取付け間歇投入可とする。さらにバルブ開閉とRF電源の変調を同期させDelay・分周機能を有す電子回路を独自製作した。タンデム型トーチ製作,清浄チャンバ製作,ガス同期供給機能付クエンチングガス導入用フランジの設計・製作: タンデム型プラズマトーチとして長さを450 mmの大型石英管を設計・製作した。トーチヘッド・プラズマトーチ,ガス供給システムはこれまでのTiO2ナノ粒子生成用のものをベースとした。 2. タンデム型MITPへの原料間歇導入時の安定維持範囲(上段・下段コイル電流変調)の検討 a導入するタンデム型誘導熱プラズマの維持範囲,整合範囲,電力などの計算を行い,動作範囲を確認した。加えて,原料の同期変調投入実験と変調熱プラズマ安定範囲の把握実験を行った。ここでは原料を熱プラズマの変調に同期投入する実験を行った。電源負担は定常20kWにて,Ar+O2, Ar+H2プラズマが安定維持できるコイル電流振幅変調幅,Duty比,変調波形と,投入できる原料量を把握する。特にH2投入は熱プラズマを不安定にさせるため,投入電力を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍で実験をできない時期もあったが,新しいタンデム型誘導熱プラズマ用の電源と整合器の設計と製作を行えた。これまでのRFインバータ電源をベースとして,MOSFETインバータ電源の整流部分を改良設計してリプルの少ないものにできた。これらの電源・整合器を製作し,導入した。実験においては熱プラズマの維持を確認できた。 以上からおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後,さらに熱プラズマの増強実験を行い,長さ方向に長い熱プラズマの優位性とその変調効果のナノ粒子に対する影響についても新たに検討していく予定である。装置の水冷能力も向上させる必要があり,その増強も行う予定である。さらに熱プラズマ部のスペクトル観測を進める。これにより,原料の蒸発状況,前駆体の生成と輸送を把握していく。これら基礎的な現象を検討しながら,さらなるナノ粒子の大量生成手法の開発を進める。
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