2021 Fiscal Year Annual Research Report
Study on chage of hydrological processes and environments in small rivers under the population decline
Project/Area Number |
20H00256
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
風間 聡 東北大学, 工学研究科, 教授 (50272018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 智晴 京都大学, 防災研究所, 教授 (20190225)
原田 守啓 岐阜大学, 流域圏科学研究センター, 准教授 (00647042)
横尾 善之 福島大学, 共生システム理工学類, 教授 (90398503)
渡辺 一也 秋田大学, 理工学研究科, 准教授 (50463097)
糠澤 桂 宮崎大学, 工学部, 准教授 (20725642)
小森 大輔 東北大学, 工学研究科, 准教授 (50622627)
峠 嘉哉 東北大学, 工学研究科, 助教 (90761536)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 過疎 / 河川管理 / 河川環境 / 洪水被害 / 水源地 |
Outline of Annual Research Achievements |
福島県と山形県においてリモセンデータ,人口データ,水生昆虫の観測から,1~4次河川について,人口減少数が多いほどNDVIは増加し,人口が200人以上減少した地点において,その傾向は強くなること,NDVIが減少した地点における生物多様性はNDVIが増加した地点の約1.42倍を示すこと,植生管理を行うことにより,水生昆虫の生物多様性は高く保たれること,人口が50人以上減少した地点において,人口が減少するほど,水生昆虫個体数も多くなること,が理解された.同様の解析を異なる気候帯で実施するため,統計局データや自治体の整備するGISデータを参考に,宮崎や愛媛において集水域人口の減少する河川およびその比較対象となる集水域人口が減少していない河川,集水域の市街化が進んでいない河川の調査地点を40地点程度選定した. 中小河川における将来の河川流量推定法の開発に向けて,降雨流出モデルの逆推定法の適用可能性を検討した.また,降雨流出モデルに追加する地表面水収支モデルならびに遮断を含む分布型水文モデルの開発を行なった. 秋田県馬場目川中流域の砂州の粒度分析を行った結果,各階層の中央粒径D50は採取時期や位置によって大きく異なるため,数値計算では比較的安定した値が得られる粒径の占有率を適用するべきではないかと考えられた.また,表層のみを考慮した場合の河床変動計算における砂州面積は粒5 mm以上ではほぼ変動しないと考えられた.これらの結果をもとに,2次元土砂輸送モデルを実施し,長期変動ならびに袋材投入による環境変化について考察した. 行政へのヒアリングとして,山形県,大阪府,滋賀県に人口減域の管理河川について行った.予算と地元要請の調整は自治体規模によらない普遍的な問題である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナウィルスの影響で現地調査の遅れの影響が出ている.特に自治体のヒアリングを行うことができず,管理方法の考察が不足している.一方,技術研究については,土地利用や植生を評価できるリモートセンシングの観測手法や水生昆虫の推定,水文モデルなど開発が進み,予定以上の成果が出ている.
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Strategy for Future Research Activity |
行政へのヒアリングについては分担者間で手分けをして実施することとし,情報交換によって補うこととする.水生昆虫のサンプル不足は,集中的に観測することと,過去のデータの掘り起こしから補うこととする.
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Research Products
(14 results)