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2020 Fiscal Year Annual Research Report

Risk of bottom outlet clogging due to drift wood sinking down and sedimentation progress in reservoirs

Research Project

Project/Area Number 20H00263
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

角 哲也  京都大学, 防災研究所, 教授 (40311732)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 木村 一郎  富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 教授 (60225026)
山上 路生  京都大学, 工学研究科, 准教授 (80362458)
宮川 仁  国立研究開発法人土木研究所, 土木研究所(つくば中央研究所), 主任研究員 (80867127)
高田 翔也  国立研究開発法人土木研究所, 土木研究所(つくば中央研究所), 研究員 (90866055)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywordsダム / 流木 / 沈木 / 堆砂 / リスクマネジメント
Outline of Annual Research Achievements

ダム貯水池における沈木動態を明らかにするために、以下の課題に取り組んだ。
(1)現地調査による沈木分布と移動実態の把握:ダム管理所レベルにおける流木や沈木に関して、洪水吐ゲートや取水設備等へ沈木が支障を来した事例や、網場での流木捕捉後の回収状況、堆砂対策やダム再開発事業等で沈木の存在が障害となった事例、などについてアンケート調査を行うことで情報収集を行った。次に、流木の流入実績の多いダムにおいて、水中ROV技術およびナローマルチビーム測量による沈木探査を行い、ダム貯水池の沈木量、分布等を調査した。さらに、沈木を引上げ、その沈木の形状、樹種、密度などの特性を把握した。
(2)水理模型実験による沈木の流動現象の解明:沈木の発生メカニズムとして、網場で捕捉された流木の沈木化を明らかにするために、ダム貯水池で採取を行った流木や、ダム上流河道周辺で採取した樹木を持ち帰り、水理実験場内の貯水槽に種々の樹種、形状(長さ、幹径、葉付き、根付き、樹皮の有無、など)、比重の樹木を入れ、長期間の観察を行い、それぞれの流木が沈降するまでの時間を観測した。次に、ダム湖底の沈木が流入水の分布および堆砂進行(流動)によって、再移動あるいは浮上する現象について、その基礎的な流動現象を把握するための水理模型実験を開始した。
(3)流木-沈木動態シミュレータの構築によるゲート閉塞機構の再現:既に開発している流木動態シミュレータを発展させて、流れ場と流木・沈木挙動を二次元および三次元でモデル化した流木動態シミュレータを構築するための準備を行った。特に、沈木の密度を変化させた場合の貯水池内の流動特性について検討を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ダム貯水池における沈木動態を明らかにするために、以下の課題に取り組んだ。
(1)現地調査による沈木分布と移動実態の把握:流木や沈木に関して、洪水吐ゲートや取水設備等へ沈木が支障を来した事例や、網場での流木捕捉後の回収状況、堆砂対策やダム再開発事業等で沈木の存在が障害となった事例などに関するアンケート調査は国土交通省の協力を得て全国からの情報収集を行うことができた。
また、流木の流入実績の多いダムにおいては、ダム管理所の協力(長野県裾花ダム)が得られ、また、現地での水中ROV技術およびナローマルチビーム測量による沈木探査についても、それぞれ技術提供を受けることができ当初の予定通りの成果を得ることができた。
(2)水理模型実験による沈木の流動現象の解明:沈木の発生メカニズムに関しては、土木研究所の水理実験場内の貯水槽で実施することができた。また、ダム湖底の沈木の基礎的な移動特性の把握に関しては、京都大学工学研究科における2次元水路を用いて開始することができた。
(3)流木-沈木動態シミュレータの構築によるゲート閉塞機構の再現:流木動態シミュレータはその原型となるモデルがあり、その改良を進めることができた。

Strategy for Future Research Activity

ダム貯水池における沈木動態を明らかにするために、以下の課題に取り組む。
(1)現地調査による沈木分布と移動実態の把握:初年度に引き続いて、流木の流入実績の多いダムにおいて、水中ROV技術およびナローマルチビーム測量による沈木探査を行い、ダム貯水池の沈木量、分布等を調査する。特に、初年度の観測結果との沈木分布の相違、同一沈木の湖底での移動の有無などについて詳細検討を行う。これにより、ダム貯水池における流木から沈木化、沈木化後のダム堤体付近までの移動と停止、再移動のプロセスを明らかにする。
(2)水理模型実験による沈木の流動現象の解明:初年度に引き続いて、ダム湖から採取した流木や上流河川から採取した生木などを貯水槽に浮かべて長期間の観察を行い、樹種や流木・生木ごとの密度変化や沈降までに要する時間を観測する。次に、ダム湖底の沈木が、流入水の分布および堆砂進行(流動)によって再移動あるいは浮上する現象について水理実験によって明らかにする。ここでは、①流木運動、②堆砂流動・堆積厚の変動、③水流分布、これらが相互作用する複雑な力学現象に着目する。実験は2種類実施し、初年度に開始した、1)貯水池に流れ込む比較的水深の浅い領域における流木の流入・沈降
・堆積・再移動に係る基礎的な水理特性の検討、に加えて、2)貯水池のダム堤体前面の深い領域における沈木の放流管への流れ込みに関する水理特性の検討、についても実施する。
(3)流木-沈木動態シミュレータの構築によるゲート閉塞機構の再現:初年度に引き続いて、流れ場と流木・沈木挙動を二次元および三次元でモデル化した流木動態シミュレータを用いて、ダム貯水池における流木の沈降と停止、再移動、流砂との相互作用などの再現精度の向上を試みる。加えて洪水吐への沈木の流入と閉塞過程を本ツールにより検討する。

  • Research Products

    (5 results)

All 2020

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (4 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] BEDLOAD TRANSPORT RATE AND GRAIN SIZE ESTIMATION BASED ON ACOUSTIC SIGNAL USING GAUSSIAN PROCESS REGRESSION2020

    • Author(s)
      KOSHIBA Takahiro、SUMI Tetsuya
    • Journal Title

      Journal of Japan Society of Civil Engineers, Ser. B1 (Hydraulic Engineering)

      Volume: 76 Pages: I_1021~I_1026

    • DOI

      10.2208/jscejhe.76.2_I_1021

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Bedload transport and abrasion monitoring at the Koshibu Dam sediment bypass tunnel and proposing countermeasures against the abrasion problem2020

    • Author(s)
      T. Koshiba & T. Sumi
    • Organizer
      Intl. Commission on Large Dams, New Delhi, India
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] ガウス過程回帰を用いた間接的土砂計測のための音響信号解析2020

    • Author(s)
      小柴孝太・竹門康弘・Sameh A. KANTOUSH・角哲也
    • Organizer
      令和2年度京都大学防災研究所研究発表講演会
  • [Presentation] ダム湖底の沈木の限界掃流力に関する実験的研究2020

    • Author(s)
      山上路生・角哲也・岡本隆明・長坂香織・相澤航
    • Organizer
      令和2年度京都大学防災研究所研究発表講演会
  • [Presentation] 流木による河道全面閉塞の限界条件と流木沈下メカニズムに関する研究2020

    • Author(s)
      岡本隆明・染谷智紘・松本知将・山上路生・田中健太
    • Organizer
      令和2年度京都大学防災研究所研究発表講演会

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Published: 2022-12-28  

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