2020 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙探査における生命維持のためのCO2からのO2回収:燃料電池システムの適用
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20H00282
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
梅田 実 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (20323066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽根 理嗣 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (70373438)
白仁田 沙代子 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (90580994)
松田 翔風 長岡技術科学大学, 工学研究科, 助教 (90800649)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | メタン生成 / 二酸化炭素還元 / 白金担持カーボン / 固体高分子形セル / 低過電圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまで固体高分子形燃料電池を用いてCO2をCH4に還元する研究を行い,高選択的かつ低消費エネルギーで反応させる新技術を開発してきた。また,このCO2還元をH2酸化と組み合わせることで燃料電池が発電することを報告している。当初の電流効率が約2%であることを踏まえ本研究では,電流効率50%を実現する電極系の開発ならびに燃料電池発電とCH4生成(O原子2個回収)が一致しかつ連続作動可能な方法の開発を目的とし研究を遂行している。本年度の主要な研究成果は,次の通りである。触媒としてPt/C電極触媒の代わりにPt0.8Ru0.2/CならびにPt0.5Ru0.5/C電極触媒を採用し,供給するCO2濃度を制御することでCH4生成の高効率化および発電性能の向上を狙った。その結果,Pt0.8Ru0.2/C電極触媒を有する固体高分子形燃料電池を使用し,CO2濃度7 vol.%,セル電圧0.20 Vとするセル運転条件下で,CH4を電流効率18.2%で連続生成しながら発電するH2-CO2燃料電池が実証された。Pt0.5Ru0.5/C電極触媒を用いた場合は,CO2濃度4 vol.%,電位0.22 V vs. RHEとするセル運転条件下で,CH4生成電流効率12.0%を示した。このように,電極触媒を工夫することで電流効率が向上することが見出されてきている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初は約2%であった電流効率が現状では18.2%に9倍以上向上している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定どおり,電解質膜・電極界面でPt電極およびPt基電極がCO2還元に示す特異性の研究,CO2電解還元セル運転方式の研究,電解質膜・電極界面の研究開発を中心に推進する。
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Research Products
(11 results)