2020 Fiscal Year Annual Research Report
Discovery of key factors in nucleation processes from aqueous solution by direct TEM observation
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20H00323
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木村 勇気 北海道大学, 低温科学研究所, 准教授 (50449542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧川 一学 国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, 研究員 (10374597)
川野 潤 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (40378550)
田中 今日子 東北大学, 理学研究科, 客員研究者 (70377993)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 核生成 / 結晶成長 / 透過型電子顕微鏡 / 機械学習 / ナノ粒子 |
Outline of Annual Research Achievements |
核生成は物質形成の最初期のプロセスであり、科学から産業に至る様々な分野の鍵となるにもかかわらず、その理解は極めて限定的である。これは、核生成がナノ領域で高速に、かつ確率的におこる現象で実空間観察が非常に困難なためである。 本研究では、「安定核の生成までに何が起こっているのか?」、「安定核の生成ルートはどのように決まるのか?」を核心をなす問いに据え、溶液中の核生成に影響する各因子の寄与の程度と物質依存性を明らかにし、核生成ルートを決めるキーファクターに制限を加えることを目的に研究を行った。キーファクターは、核生成理論式に必須の“核と水の界面エネルギー”とカイネティック係数(分子の取り込まれやすさ)、ダイマーの形成、脱水和や粘性、界面近傍のpHやイオン濃度、ナノ粒子特有の物性などである。 TEM観察では、結晶の成長速度、形、集合、配列、サイズなどを直接観察でき、加えて電子回折パターンで相同定も同時に行えるため、核生成の理解に対して飛躍的な成果が見込める。そのため、目的の達成には溶液から前駆体を経て結晶ができるまでの核生成過程の一部始終をTEMにより実空間で可視化するのが最も近道であると考えている。本研究課題の間には、TEM観察するうえでボトルネックとなっている、確率的な核生成現象を偶然に頼って観察している状況に対し、機械学習を取り入れることで核生成の時間と場所を予測して能動的に核生成の一部始終をTEM観察するという革新的な手法の構築に取り組んだ。その結果、人間の眼で判断するよりも早く核生成を捉えることに成功した。この研究は基盤研究(S)に発展的内容で引き継がれた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)