2022 Fiscal Year Annual Research Report
Achieving minimum thermal conductivity in higher manganese silicide-based thermoelectric materials through controlling of incommensurate nano-sized domains
Project/Area Number |
20H00394
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮崎 讓 東北大学, 工学研究科, 教授 (40261606)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 慶 東北大学, 工学研究科, 准教授 (70360625)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 熱電変換 / 格子熱伝導率 / 非整合構造 / ナノ構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに得られた知見を基に、SiサイトをAlで部分置換した固溶相試料を合成し、固溶範囲の確認や微細組織観察を進めるとともに、熱電特性の温度変化を測定した。また、発電モジュールに必須なn型素子の候補として、チムニーラダー型FeGeγ (γ ~1.5) に着目し、合成条件を検討した。 SiサイトへのAlの部分置換を試みたところ、2 at% まで部分置換が可能であることが明らかになった。また、メルトスパン法により急冷凝固させたインゴットを微粉砕し、放電プラズマ焼結した試料では、格子熱伝導率が大幅に低減された結果、安定相としてはこれまでで最高の無次元性能指数 zT = 0.75 (875 K) を達成した。 FeGeγ は、平衡状態図上で限られた温度範囲のみに生成すると報告されていることから、本研究ではまず単相試料の合成条件の確立を第一に進めた。その結果、アーク熔解後に72時間の均質化処理(アニール)を施し、更に放電プラズマ焼結を所定温度で行うことにより、単相試料の合成に成功した。単相試料の熱電毒性を測定したところ、これまでの報告を若干上回るzT = 0.60 (600 K) が得られることを確認した。この物質については、出力因子の向上および格子熱伝導率の更なる低減の両面が期待できることから、Fe および Ge サイトの部分置換を進めているところである。 本研究課題でこれまでに合成・最適化されたp型素子およびn型素子を用いて、発電モジュールを試作するための出力シミュレーションを行った。3mm角で長さ4mmの素子を18対直列接続して25mm角の発電モジュールを試作した場合、素子接合における電極の抵抗を無視できるとすれば、300Kの温度差(表面600K、裏面300K)の印可により、目標の1 kW/m2を大きく上回る発電モジュールの実現が十分可能であることが確認された。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(7 results)