2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of innovative photocatalytic systems for utilizing CO2
Project/Area Number |
20H00396
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石谷 治 東京工業大学, 理学院, 教授 (50272282)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 光反応化学 / 錯体光触媒 / 半導体光触媒 / 二酸化炭素還元 |
Outline of Annual Research Achievements |
多くの芳香環が結合し、お互いに共役しているポリマー(共役ポリマー)粒子は半導体光触媒として機能し、水素発生の光触媒反応に使われている。本研究では、当研究室で開発してきた リン酸基を有するRu(II)2核超分子光触媒(RuRu')と種々の共役ポリマーの複合体の合成を試みた。その中でもジベンゾ[b,d]チオフェンスルホン環を有する共役ポリマーがRuRu'と強く結合し、安定な複合体を形成することを見出した。それら複合体の犠牲還元剤(トリエタノールアミン)共存下でのCO2還元光触媒能を検討した。いくつかの複合体がCO2還元光触媒特性を示したが、特にポリジベンゾ[b,d]チオフェンスルホン(P-10)を用いたものが活性が高かった、銀ナノ粒子をP10表面に担持した複合体(RuRu'/Ag/P-10)はCO2を高選択的にかつ高耐久性でギ酸に変換した。そのCO2還元光触媒特性は、これまで報告されたCO2還元光触媒系の中で最も高いと言っても過言ではない。触媒の耐久性を示すギ酸生成のTONは34万回を超え、光触媒速度を示すTOFは 毎秒6.5回以上、見かけの量子収率も11%を越えた。この光触媒反応を継続的に長時間おこなうと、CO2がギ酸に還元され続け反応系に加えたCO2が全て消費された。そこで、適宜CO2を追加的に加えて光触媒反応を続けると、0.4 Mのギ酸を含む反応溶液が生成した。ギ酸は水素貯蔵物質として注目されているが、0.4 Mのギ酸を含む反応溶液1Lからは、9.9 Lの水素を発生させることができる。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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