2021 Fiscal Year Annual Research Report
Chemical biology of natural products on plant hormones
Project/Area Number |
20H00402
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
上田 実 東北大学, 理学研究科, 教授 (60265931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高岡 洋輔 東北大学, 理学研究科, 准教授 (80599762)
加治 拓哉 東北大学, 理学研究科, 助教 (80835520)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 植物ホルモン / ジャスモン酸イソロイシン / コロナチン / COI1-JAZ共受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
ジャスモン酸イソロイシン(JA-Ile)は、植物の生存と成長に欠かせない多くの機能を制御する植物ホルモンである。JA-Ileの機能は多岐にわたり、植物の外敵防御や二次代謝産物生産など人類にとって有益な作用を引き起こすと共に、成長阻害など望ましくない「副作用」も誘導する。この多機能性は、植物内に10数種から100種以上存在するJA-Ile受容体サブタイプが、各々異なる機能を分担して制御していることに由来する。本研究では、JA-Ile受容体のサブタイプ選択的な活性化を可能とするリガンド分子を開発した。具体的には、JA-Ileの構造的ミミックである植物毒素コロナチンをベースとして、その立体異性体ライブラリーを作成し、シロイヌナズナ、トマト、イネの3種の共受容体に対する親和性を評価した。その結果、立体異性体の中にはユニークなサブタイプ親和性を持つリガンドが含まれることが分かった。これらのリガンドの、植物個体表現型への効果、遺伝子発現への効果などを網羅的に解析することで、受容体サブタイプに特異的な遺伝子発現とシグナル伝達機構を解析することに成功した。これらの成果は、従来、遺伝的冗長性のために解析が遅れていた植物ホルモンのシグナル伝達解析に新たな方法論を提供する画期的な成果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
植物毒素コロナチンをベースとした立体異性体ライブラリーは、シロイヌナズナ、トマト、イネの3種の共受容体に対してユニークなサブタイプ選択制を示した。これを用いた受容体サブタイプに特異的な遺伝子発現とシグナル伝達機構を解析は、従来、遺伝的冗長性のために解析が遅れていた植物ホルモンのシグナル伝達解析に新たな方法論を提供する画期的な成果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、食糧資源として重要であるが、より複雑な共受容体系を持つ単子葉植物へ、本方法論の適用を検討する。これによって、単子葉植物での重複遺伝子の機能解析に成功すれば、大きなインパクトを期待できる。
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Research Products
(5 results)