Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
研究代表者らのこれまでの研究によって単一遺伝子座に支配されることが明らかになったアユ冷水病(細菌性疾病)について、その責任遺伝子を同定して機能解析を行い、耐病性メカニズムを明らかにするとともに、自然河川から毎年採集された野生個体標本を用いて、細菌感染による野生魚類集団の遺伝的変異の痕跡を解析し、耐病性個体を遺伝子選抜する育種技術の開発を目指す研究である。耐病性メカニズムを解明し、新たな分子育種法の開発により野生個体から耐病性個体選択を可能にする点で学術的意義は高く、新規のアユ育種技術の開発が期待される。すでに先行研究で冷水病に対する耐病性を樹立したアユ系統を活用して、きわめて具体的かつ合理的に計画されており、高い実現可能性と波及効果が期待される。