2020 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of artificial gene circuit and cell programming based on RNA network control
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20H00452
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
齊藤 博英 京都大学, iPS細胞研究所, 教授 (20423014)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 合成生物学 / 細胞運命制御 / 遺伝子回路 / マイクロRNA / 転写後制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
生命システムの根幹をなす遺伝子発現制御において、RNA分子が重要な役割を担っている。本研究では、合成生物学の手法を通じて機能性人工RNAを創出し、生命システムにおけるRNAの役割の理解と、RNAの機能を制御する技術の開発を行う。具体的には、1) 標的細胞で特異的に発現する分子を検知して、外来遺伝子を活性化できる人工RNAスイッチを創出する。次に、2) このRNAスイッチを活用し、目的の細胞を生きたまま精密に選別できる技術を開発する。さらに、3) RNAとタンパク質の相互作用からなる様々な人工遺伝子回路を構築し、標的細胞の生死や分化を安全・精密・自律的に実行できる「細胞プログラミング技術」の確立を目指す。 本年度は、その基盤技術となるマイクロRNAおよびタンパク質応答性「RNAオンスイッチ」の開発に取り組んだ。 (1)マイクロRNA応答性オンスイッチの開発 人工mRNAの3’末端に、標的マイクロRNAの相補配列、および翻訳抑制配列を挿入することで、任意のマイクロRNAを発現する細胞でのみ、人工mRNAからの翻訳を活性化できるシステムを構築することに成功した。このシステムをもとに、任意のマイクロRNAの発現に応じて、細胞死制御因子を特異的に活性化できるオンスイッチを構築した。 (2)タンパク質応答性オンスイッチの開発 各種細胞に特徴的なマーカータンパク質を標的として検知し、任意の遺伝子の発現を活性化できるオンスイッチの開発に取り組んだ。標的タンパク質が存在しない場合にはmRNAが分解され翻訳はなされないが、標的タンパク質存在下ではそのタンパク質がmRNAに結合しRNAの分解を防ぐことで翻訳が活性化されるシステムである。設計通りの挙動を示すオンスイッチが開発でき、標的タンパク質のバリエーションの拡充にも成功した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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