Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
葉緑体はシアノバクテリアの細胞内共生によって誕生し、この共生進化は、光合成性細胞の捕食、一時的保持、恒久的保持の順に何度も生じた。本研究では、細胞内共生の各段階の生物を包含するアメーボゾア類、渦鞭毛虫類、ユーグレノイド類で独自開発してきた培養・実験系を用いて、各系統における細胞内共生進化の初期過程を明らかにし、系統間の比較から、その共通原理を明らかにする。本研究は、応募者とそのグループが長年研究してきた、共生進化の研究をさらに大きく発展させることが期待される。特に、応募者らが新たに開発した藻食アメーバの研究系を用いた、極めて独自性の高い実験計画により、葉緑体をはじめとしたオルガネラ進化機構の認識が、格段に進むことが期待される。