2022 Fiscal Year Annual Research Report
神経変性疾患におけるストレス依存的な凝集タンパク質の生成・放出機構
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20H00525
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩坪 威 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50223409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 薫 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (00735152)
桑原 知樹 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (10533903)
若林 朋子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任准教授 (20530330)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 細胞ストレス / アルツハイマー病 / パーキンソン病 / タウ蓄積症 / 運動ニューロン疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病に関連するストレス依存性凝集タンパク質精製・放出機構として、αシヌクレイン凝集体がミクログリア等貪食細胞に取り込まれた後、エクソソームの外面に結合した形で放出され、伝播に寄与することを明らかにした。リソソームストレス負荷時の内容物放出とLRRK2-Rab10経路活性化に関与する因子のスクリーニングにより、LRRK2以外のキナーゼ群ならびにその阻害因子を同定した。In vivoの脳において脳間質液中に存在するタウタンパク質がグリアリンパ系により排出されるメカニズムを精査し、アミロイドβ沈着による細胞外ストレスがグリアリンパ系による排出を抑制することが、アルツハイマー脳におけるタウ蓄積の一因である可能性を示唆した。FUSタンパク質の不溶化・蓄積を、カゼインキナーゼ1によるFUSのリン酸化が抑制し、可溶性画分中に存在するFUSの量を増大させることを実証した。代謝ストレスを負荷したアルツハイマー病モデルマウスに、脳以外の全身組織においてNAD分解酵素CD38を抑制する阻害薬を投与することにより、全身組織のみならず脳においてもNADレベルが低下し、アミロイドβ蓄積も低下傾向を示すことから、全身組織における代謝ストレスが、間接的に何らかのシグナルを脳に送り、アルツハイマー病変化を助長する可能性を示した。以上のごとく、アルツハイマー病、パーキンソン病、タウ蓄積症、運動ニューロン疾患等の様々な神経変性疾患において、それぞれ固有の細胞ストレス因子が、神経変性を促進することを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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