2023 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of novel driver genes by whole genome sequencing of early stage lung tumors
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20H00545
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
河野 隆志 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 分野長 (80280783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 絢子 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (00770348)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肺がん / ゲノム / 遺伝子 / 治療標的 |
Outline of Annual Research Achievements |
上皮内肺がん26例、微小浸潤腺がん18例について、全ゲノム/RNAシークエンスデータを、そのうち37例については長鎖シークエンスデータを取得し、進行がん39例と比較することで、早期肺発がん機構のメカニズムを明らかにした(Haga et al, Nat Comm, 2023)。EGFR、KRAS、MET、BRAF、HER2、MAP2K1遺伝子の変異、RET及びALK遺伝子融合は、早期肺がん形成に働くドライバー変化であり、TP53やSMARCA2/4がん抑制遺伝子の変異は、初期腫瘍細胞の悪性化に働くことが明らかにされた。また、がんが進行するにつれ、グローバルなDNA低メチル化とそれに伴うコピー数変化、大規模構造変化により悪性化するという肺腺発がんメカニズムを明らかにした。また、空間トランスクリプトーム解析により、肺腫瘍形成早期の時点から、腫瘍細胞は微小環境にさらされるタイミングで、上述のオミクス変化が始まることを明らかにした。また、ドライバー変異を生じることなく、グローバルなエピゲノム変化や大規模構造変化により肺がんを生じる機構が存在することを明らかにした。一方、肺がん等におけるRET遺伝子の細胞内ドメインに存在する変異について、NIH3T3細胞やBa/F3細胞を用いたTransforming assay、精製たんぱく質を用いたアッセイなどを行い、新規がん原性変異を見出した。当該細胞内ドメインに存在する変異は、RETタンパク質の基質機能の向上をもたらすことで活性化し、その活性化やがん化能はRETキナーゼ阻害薬セルパカチニブ、プラルセチニブの投与により抑えられた。よって、RET遺伝子の点変異は、肺がんなど複数のがん種の発がんに寄与し、治療標的分子となることを明らかにした。以上より、当初計画された研究内容を完遂したと判断する。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Whole-genome sequencing reveals the molecular implications of the stepwise progression of lung adenocarcinoma2023
Author(s)
Haga Yasuhiko, Sakamoto Yoshitaka, ...., Watanabe Shun-Ichi, Arai Miyuki, Zenkoh Junko, Shiraishi Kouya, Seki Masahide, Kanai Akinori, Shiraishi Yuichi, Yatabe Yasushi, Matsubara Daisuke, Suzuki Yutaka, Noguchi Masayuki, Kohno Takashi, Suzuki Ayako
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 14
Pages: 8375
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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