2022 Fiscal Year Annual Research Report
Computational nosology based on artificial intelligence and dimensional approach for psychiatric disorders
Project/Area Number |
20H00625
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
山下 祐一 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 疾病研究第七部, 室長 (40584131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国里 愛彦 専修大学, 人間科学部, 教授 (30613856)
高村 真広 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (50720653)
片平 健太郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (60569218)
杉原 玄一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (70402261)
村田 真悟 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (80778168)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 計算論的精神医学 / ニューラルネットワーク / 精神医学 / 深層学習 / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、精神障害に関する症状・神経生理・認知行動のビッグデータに対して、疾患横断的・次元的アプローチに基づいて、機械学習・AI技術を含む計算論的精神医学の手法を適用することで、既存の精神障害カテゴリーには基づかない新しい表現型:症候学的タイプ、バイオタイプ、計算論的表現型の抽出を試みている。また、深層学習・データ融合技術を用いて、各水準の表現型を媒介するメカニズムを明らかにすることで、精神障害の統合的理解と新しい疾病概念を創出することを目的とする。 2022年度の研究では、2021年度に引き続き、クラウドソーシングを通じた大規模Web調査の枠組みを用いて、疾患カテゴリー横断的・網羅的な精神障害の症状評価、および認知行動実験を実施した。症候学的データのクラスタリングにより、症候学レベルの精神障害亜型(症候学的タイプ)を探索的に構成することを試みた。また、複数の疾患カテゴリーに関する脳画像データベースを用いたデータ駆動アプローチにより、神経生理学的レベルの精神障害亜型(バイオタイプ)を探索的に発見することを試みた。さらに、症候学的タイプ・バイオタイプ、計算論的表現型の各水準の表現型の背後に、共通すると仮定する潜在状態抽出のための基盤技術として、マルチモーダル変分自己符号化器を用いた多元的データ融合技術の開発を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は繰越により、2023年度まで引き継いだが、その後の計画は順調に進捗した。具体的には、クラウドソーシングを通じた大規模Web調査の枠組みを用いた、疾患カテゴリー横断的・網羅的な精神障害の症状評価、および認知行動実験を予定通り実施することができた。また、複数の疾患カテゴリーに関する脳画像データベースを用いた、神経生理学的レベルの精神障害亜型(バイオタイプ)の探索的検討も順調に進展を得た。さらに、症候学的タイプ・バイオタイプ、計算論的表現型の各水準の表現型の背後に、共通すると仮定する潜在状態抽出のための基盤技術として、マルチモーダル変分自己符号化器を用いた多元的データ融合技術の開発が順調に進んだ。 これらより、本研究は概ね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
繰越により、2022年度の計画は2023年度に実施した。今後の研究は、2024年度に以下の1~3の項目に従って実施する。 1.大規模Web調査による症候学的タイプと計算論的表現型の探索的同定:2023年度に完了している、クラウドソーシングを通じた大規模Web調査の枠組みを用いた疾患カテゴリー横断的・網羅的な精神障害の症状評価、および複数の認知行動実験の結果を解析する。症候学的データのクラスタリングにより、症候学レベルの精神障害亜型(症候学的タイプ)を探索的に構成する。Web調査では同時に、行動実験課題のデータに基づく行動データのモデルフィッティングにより、計算論的表現型を探索的に構成する。 2.大規模精神疾患データベースの神経生理学的データに基づくバイオタイプの探索的同定:2023年度に引き続き、複数の疾患カテゴリーに関する脳画像データベースを用いたデータ駆動アプローチにより、神経生理学的レベルの精神障害亜型(バイオタイプ)を探索的に発見する。 3.各水準表現型に共通する潜在状態・媒介メカニズムの探索的検討:症候学的タイプ、バイオタイプ、計算論的表現型の各水準の表現型の背後に、共通する潜在状態が存在すると仮定し、マルチモーダル変分自己符号化器などを用いた深層学習技術により、各表現型の非線形的な媒介関係の抽出を試みる。本年度の計画では、前年度までに実施した、深層学習を用いたマルチモーダル統合・転移学習のシミュレーションによる理論的検討を、実際の症候学・神経生理学的データに適用することを試みる。
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Research Products
(20 results)