2022 Fiscal Year Annual Research Report
核酸医薬1分子を内包したナノ多糖核酸複合体のDDSプラットホーム技術の構築
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20H00668
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
櫻井 和朗 北九州市立大学, 環境技術研究所, 教授 (70343431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和泉 弘人 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 准教授 (50289576)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 多糖β1,3グルカン / Dectin-1標的 / 量子化多糖核酸複合体 / 核酸医薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、一分子のDNAを含む低分子に近い複合体、すなわち量子化多糖核酸複合体(qSDC)の合成に成功した。従来の多糖核酸複合体とは異なり、qSDCはDNAの本数で複合体が量子化されている特性を持つ。このqSDCの物性と構造を解析し、その応用可能性を追求するため、次世代のDDSへのプラットフォーム技術としての展開を目指した。 具体的な研究成果として、多糖SPGの制御された低分子化によるqSDCの合成、95%以上のqSDCを含む複合体の簡易製造法、量子化複合体と従来型複合体の適用範囲の明確化を挙げることができる。特に、細胞質に標的があるアンチセンス、マイクロRNA、siRNAの送達には量子化複合体が適しており、エンドソームに長時間留まる必要があるCpGの送達には従来型複合体が適しているという結果は、両者の利用方法に新たな指針を提供する。 また、我々の初期の目標であった脳内ミクログリアのDectin-1を標的としたCD22サイレンシング系の開発は、脳への移行の難しさから断念せざるを得なかった。しかし、この過程で、がん周辺のマクロファージを活性化させる新たな免疫療法の可能性を見出すことができた。 量子化複合体と新規なCpGDNA配列については特許を出願し、PCTへの移行を達成した。これらの成果は、今後の生物医学研究と臨床応用に対する大きな貢献を約束する。初期の目標をほぼ達成したこと。また、コロナ禍の中で感染症にたいする新しい治療技術が求められていることから、あらたに科研費Aの前年度応募し、採択された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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