2020 Fiscal Year Annual Research Report
学校における修復的対話の実現(2)―教員の修復的な関わりを実現する学校環境づくり―
Project/Area Number |
20H00729
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Research Institution | 寝屋川市立西小学校 |
Principal Investigator |
松山 康成 寝屋川市立西小学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Keywords | 修復的対話 / ポジティブ行動支援 / 対立解消 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,学校における教員および児童生徒による修復的対話を実現するために、小中学校に対して修復的アプローチおよびポジティブ行動支援に関する教員研修、教育的支援を実施した。本研究では,その効果を明らかにすることを目的とした。 その目的を達成するために,本研究ではおおむね以下のような手続きをとった。1)国内外の研究者の指導助言,2)実施校の教員および児童生徒に対する対立問題に関わる意識調査,3)修復的アプローチおよびポジティブ行動支援に関する教員研修の実施,4)児童生徒への修復的アプローチおよびポジティブ行動支援に関する教育的支援の実施,5)本研究の効果検証と研究成果の報告。 その結果,修復的アプローチおよびポジティブ行動支援に関する教育的支援の実施によって,対立場面における児童生徒の介入行動の意識の変化,また修復的アプローチおよびポジティブ行動支援に関する教員研修の実施によって教員の修復的対話に関する対応スキルの向上、加えてこれら複合的な効果として実施校における対立問題数の減少が明らかとなった。 以上より,本研究で実施した修復的アプローチおよびポジティブ行動支援に関する教員研修、教育的支援によって,学校内で生じる子ども同士のけんかやいじめなどの対立問題を教員および児童生徒が主体となって修復し合うことができる対応スキルを習得することができ,それによって学校における教員および児童生徒による修復的対話は実現することができたと言える。
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