2020 Fiscal Year Final Research Report
熱中症に関する安全教育の教材としての暑熱環境測定・警告システムの開発
Project/Area Number |
20H00869
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1200:Educational technology-related
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
ADACHI Takahiro 徳山工業高等専門学校, 教育研究支援センター, 技術職員
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Keywords | 熱中症 / 安全教育 / 高専教育 / 工場実習 |
Outline of Final Research Achievements |
本研究では気温・湿度・WBGT値を測定・記録するとともにWBGT値に応じて段階的に熱中症のリスクを示す警告灯を点灯させる装置を製作した。これを用いて高専の実習工場での実習において熱中症に関する安全教育を行い,教育効果を検証した。当初計画は夏季の実習において警告表示に応じた熱中症対策の実践と座学を行う予定だったが,新型コロナウイルス感染症の影響により夏季の実習が冬季に変更になったため,夏季の測定データを用いた座学を行った。警告表示による効果と座学の効果を分離した検証は不十分だったものの,安全教育の前後で行った熱中症に関する知識調査では工場での作業特性をふまえた知識の増加がみられた。
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Free Research Field |
計測工学
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
高専の卒業生は製造業や建設業に就職する人数が多く,同時に,これらの業種は熱中症のリスクが特に高い業種である。そのため,学生に対する安全教育の中で熱中症に関する教育を行うことは,技術者を育成する高専教育として労働災害の防止やリスク管理のできる技術者を育てる点で社会的意義がある。本研究の成果では,高専の1年生の時点では熱中症に関する知識はあるものの工場での作業特性をふまえた熱中症の要因や対策についての知識は不足していることを示した。そして,安全教育を通してこれらの知識が増加することにつながった。
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