2020 Fiscal Year Final Research Report
核酸アプタマーおよび核酸の自律的鎖交換反応を利用した薬毒物の簡便な検出法の開発
Project/Area Number |
20H00967
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
2190:Physical chemistry, functional solid state chemistry, organic chemistry, inorganic/coordination chemistry, analytical chemistry, polymers, organic materials, inorganic materials chemistry, energy-related chemistry, biomolecular chemistry and related fields
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Research Institution | 長崎県警察本部刑事部科学捜査研究所 |
Principal Investigator |
SHIMADA Hiroshi 長崎県警察本部刑事部科学捜査研究所, 警察研究職員
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Keywords | グリホサート / 核酸アプタマー / 金ナノ粒子 |
Outline of Final Research Achievements |
含リンアミノ酸系除草剤の一種であるグリホサート(Glyp)の簡便迅速な検出法の開発を目指し、核酸アプタマーと金ナノ粒子(AuNPs)を用いる比色分析法の検討を行った。 Glypアプタマー100nMを含有するAuNPs(直径20nm)水溶液100μLに、検体であるGlyp水溶液(10μg/mL)を1μL添加して10分後に2M NaClを10μL加えると、溶液の色が赤から青紫色に変化した。今後、再現性や夾雑物への対策を講じることにより、Glypを検知できる比色センサーへの応用の可能性が示された。
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Free Research Field |
法科学、分析化学
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
薬毒物による事件や事故が起こった場合、その薬毒物を早期に特定することは、犯罪捜査のみならず被害拡大防止等の点においても重要である。 世界で広く使用される含リンアミノ酸系除草剤のグリホサート (Glyp) は、安価で容易に入手可能なため器物損壊や自殺等の事件・事故にも使用される。Glypは高極性の水溶性化合物で、分析には前処理などに多くの時間と手間を要する上、現場レベルでの有効な簡易検査法は未だ確立していない。本研究は、簡便迅速にGlypを検出する手法の開発であり、現場等での迅速な薬毒物検知法として社会に貢献するものである。
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