2020 Fiscal Year Annual Research Report
アンモニア酸化細菌および古細菌の相互関係によるmRNA発現の変化
Project/Area Number |
20H00972
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
北村 里香 宇都宮大学, バイオサイエンス教育研究センター, 技術補佐員
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Keywords | 生物脱臭 / アンモニア酸化 / 廃棄物リサイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究は,2019年度奨励研究について採択された課題番号19H00301に続く研究である。温暖化が進む環境において,二酸化炭素の排出を出来るだけ減らすため,食品残飯や生物系廃棄物が燃やされることなく自然の力で分解,再生される循環型社会を目指したSDGsに繋がる重要な研究である。目的は,生物分解されるときの悪臭のアンモニアを微生物の力で除去する生物脱臭を効果的に用いるため,アンモニア酸化細菌(AOB)および古細菌(AOA)が活性化する要因を明確にすることであった。 先の研究では黒ボク土を使用したが,ここではバーク堆肥を使用した。バーク堆肥も生物脱臭ではよく使用される媒体である。まず,バーク堆肥について,成分組成(含水率,pH,EC,灰分,C/N比,真密度,全窒素量,リン酸,カリウム,カルシウムなど)を測定し, 成分がAOBおよびAOAに与える影響について考察した。その後,オートクレーブ処理したバーク堆肥3種類に改めて種菌,アンモニア暴露し,1)AOA単独の場合のアンモニア除去率およびアンモニア暴露前後でアンモニア酸化遺伝子(amoA gene)の存在比の増減を確認し、2)AOA、AOB、またはAOAおよびAOBの存在がある各条件において、それぞれアンモニア暴露し、mRNAの発現差解析を行った。結果は,引き続きデータ解析を経て,まとめていく予定である。 研究の実施期間中に,執筆中であった堆肥へのアンモニア暴露前後の微生物叢の変化についての論文を投稿し受領された。ここに改めてお礼を申し上げたい。
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