2020 Fiscal Year Annual Research Report
特発性肺線維症患者の身体活動量における最小臨床重要変化量の決定
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20H01136
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
新貝 和也 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 社会人大学院生(本務:長崎大学有期助教)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Keywords | 身体活動量 / 特発性肺線維症 / 最小臨床重要変化量 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的:我々は特発性肺線維症(IPF)において,身体活動量が独立した予後予測因子であることを明らかにしたが,縦断的変化に関する報告は皆無であり,その意義や解釈は不明である.最小臨床重要変化量(MCID)は治療効果や臨床経過の解釈において有益かつ重要であるが ,IPFにおいて身体活動量のMCIDを検討した報告はない.本研究の目的は,IPF患者を対象として身体活動量の縦断的な変化を検討するとともに,MCIDを算出,明示することとした. 研究の方法:IPF患者を対象とし,ベースラインおよび6ヶ月後に身体活動量(連続した7日間の歩数の1日あたりの平均歩数)およびanchor候補{努力性肺活量(%FVC),健康関連QOL(St. George's Respiratory Questionnaire),運動耐容能(6分間歩行距離)}を評価した.ベースラインと6ヶ月後の歩数をWilcoxon付合付順位検定にて比較し,さらに歩数の変化量との相関係数が0.3以上であったanchor候補をanchorとし,anchor-basedおよびdistribution-based法にてMCIDを算出した. 研究の成果:105例が対象として取り込まれた(平均年齢:68.5歳,%FVC:82.3%,%一酸化炭素肺拡散能:62.6%).身体活動量はベースラインと比較して6ヶ月後に有意な低下を認めた(6090±3034歩→5629±3697歩).身体活動量の変化量と%FVC,6分間歩行距離の変化量に相関係数0.3以上の関連を認めた.Anchor-basedおよびdistribution-based法で求めたMCIDは,570-1358歩であった. 研究の意義:IPFの身体活動量のMCIDが明らかになったことで,治療や介入の効果判定,あるいは経年的な悪化の明確な判断が可能となり,疾患管理や治療方針の設定など,臨床現場に有意義な結果を示すことができた.また,本研究結果を臨床研究に用いることで,統計学的有意性のみではなく,臨床的有意性の判断が可能となり,より臨床的視点に基づいた研究が科学的根拠を持って可能となった.
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Cut-off points for step count to predict 1-year all-cause mortality in patients with idiopathic pulmonary fibrosis.2021
Author(s)
Kazuya Shingai, Toshiaki Matsuda, Yasuhiro Kondoh, Tomoki Kimura, Kensuke Kataoka, Toshiki Yokoyama, Yasuhiko Yamano, Tomoya Ogawa, Fumiko Watanabe, Jun Hirasawa, Ryo Kozu
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Journal Title
Respiration (in press)
Volume: -
Pages: -
Peer Reviewed