2021 Fiscal Year Annual Research Report
From Japanese "Zen" to Global Zen: The Globalization of Zen through International Conferences in Religious and Cultural History
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20H01192
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
守屋 友江 南山大学, 南山宗教文化研究所, 教授 (30340847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥山 史亮 北海道科学大学, 全学共通教育部, 准教授 (10632218)
安藤 礼二 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (20445620)
堀 まどか 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 教授 (20586341)
奥山 直司 高野山大学, 文学部, 非常勤講師 (50177193)
長尾 佳代子 大阪体育大学, 体育学部, 教授 (50342522)
荘 千慧 神戸女子大学, 文学部, 准教授 (50711123)
杉本 良男 国立民族学博物館, その他部局等, 名誉教授 (60148294)
末村 正代 関西大学, 東西学術研究所, 非常勤研究員 (60809664)
Conway Michael 大谷大学, 文学部, 准教授 (70549526)
末木 文美士 国際日本文化研究センター, 研究部, 名誉教授 (90114511)
吉永 進一 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (90271600)
飯島 孝良 花園大学, 文学部, 講師 (90882358)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 土宜法龍 / エリザベス・A・ゴルドン / ルース・フラー・佐々木とゲイリー・スナイダー / 日米第一禅協会 / 佐々木指月 / 千崎如幻 / 世界仏教徒会議 / 欧米における仏教受容 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は国内調査を限定的ながら開始し、資料調査に基づく学術論文を発表したほか、オンライン参加で学会発表を行った。また、研究の中間報告として公開オンラインワークショップを主催したほか、研究者を招いてオンライン研究会を開催して新たな学術的知見を得た。なお前年度に引き続き、2021年度も新型コロナウィルスの世界的な蔓延のため、当初計画していた海外資料調査を残念ながら見直さざるを得なかった。主な研究実績は下記の通り。 1)シカゴ世界宗教会議に参加した土宜法龍に関する高山寺所蔵資料と、高野山大学所蔵エリザベス・A・ゴルドン資料の調査を行い、新発見資料の翻刻等を発表した。 2)戦後、大徳寺龍泉庵で「日米第一禅協会」を主宰して禅籍英訳を行ったルース・フラー・佐々木の蔵書約1,800冊と関連資料約1,600点を、上七軒文庫(京都市)の協力を得て同文庫に移管して調査を行い、専門業者に一部業務委託して資料目録を完成させた。この目録と資料に関する中間報告として、2022年3月13日にルース・フラー・佐々木コレクションワークショップを開催した。国内外の研究機関から48名が参加し、アリゾナ大学仏教学研究センター長より有益な新情報を得たほか、今後、日米で共同研究を行う方向性についても議論を進めることができた。 3)日本宗教学会のパネルにて、エラノス会議、シカゴ世界宗教会議、世界仏教徒会議、アメリカにおける仏教受容に関する学会発表を行った。 4)ヨーロッパにおける仏教受容に関する研究を行っている研究者に依頼して研究会を開催し、有益な知見を得た。講師と開催日は以下の通り。川元恵史氏(5月23日)、上野庸平氏(6月13日)、小田龍哉氏(8月24日)、彌永信美氏(11月13日)。 5)研究代表者・研究分担者・研究協力者がそれぞれ学術論文を9本、学会発表を14本、図書を4冊発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に続き、コロナ禍のために海外での資料調査や研究成果の発表に制限が生じたものの、国内資料調査や学術論文の刊行、オンラインでの研究成果発表を行うことができた。研究代表者の所属大学が変わり、そのため昨年度末から新年度にかけて研究遂行に若干の遅延が生じたが、本研究全体として研究は進展した。特に、昨年度は感染蔓延で人員確保が困難となり行えなかった、ルース・フラー・佐々木資料約1,600点のカタログ化を行い、目録を完成させることができた。さらに、この資料調査と目録完成の成果発表として開催したワークショップにおいて、米国のアリゾナ大学仏教学研究センターにも同様の資料が所蔵されていることが判明し、海外渡航に制限がある中でも、日米で共同研究を行う方向性を話し合うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も今年度と同様に、コロナ感染予防策を講じた上で国内資料調査を実施して、新資料に関する翻刻やオンライン研究会での資料紹介等の研究成果を発表する。コロナ感染状況により、可能であれば海外調査も視野に入れるが、安全を優先して主に国内調査を行って新発見資料の調査を行い、所有者から許可を得て翻刻を進め、それぞれ所属する学会等で研究成果発表を行うことを前提とする。海外からの研究者招聘は、政府の水際対策の状況をみて検討する。 ルース・フラー・佐々木資料は、上七軒文庫の協力により調査を進めてきたが、研究代表者の新たな所属大学へ移管できる見込みが立ち、資料と蔵書を移して調査を行う予定である。 オンライン開催の公開ワークショップを通して、海外の研究者からの反響が大きいことが判明し、また海外在住の研究者との共同研究の可能性が生じるなど、多くの有益な情報が得られた。このことから、次年度以降、国際的な共同研究を実施する方向で検討する。海外からの研究者を招聘したり日本から海外調査に赴いたりすることがどこまで可能か見通せないため、オンライン研究会を有効に活用して情報を交換・共有していくこととする。
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Research Products
(30 results)