2022 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on the View of Life and Death in the Modern Art : With special Reference to Vanitas Representations
Project/Area Number |
20H01206
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
香川 檀 武蔵大学, 人文学部, 教授 (10386352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 圭子 神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (40529947)
ゴツィック マーレン 福岡大学, 人文学部, 教授 (50712444)
岡添 瑠子 早稲田大学, 文学学術院, その他(招聘研究員) (50803623)
仲間 裕子 立命館大学, 衣笠総合研究機構, プロジェクト研究員 (70268150)
鈴木 賢子 東京藝術大学, 美術学部, 講師 (20401482) [Withdrawn]
結城 円 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (70975937)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 現代美術 / 死生観 / ヴァニタス / 国際比較 / 生のはかなさ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究プロジェクト3年目の本年度は、ドイツでの先行研究の文献調査および現代の美術作品におけるヴァニタス表象についての国際美術展調査を踏まえ、研究の焦点を日本人作家の作品にあてることを計画していた。また、年度後半にはドイツから研究協力者であるヴィクトリア・フォン・フレミング氏(ドイツ・ブラウンシュヴァイク美術大学教授)を招いて、日独研究者による公開ワークショップの開催も予定していた。しかしこれは、フレミング氏の個人的な都合により、年度内開催が困難となったため、翌2023年度に開催を延期した。そのため年度後半は、最重要課題である日本人作家の作品研究にメンバー全員が十分な時間をあてることができた。 ただし年度前半については、国内外での研究発表の機会を多くもつことができた。7月2日には、表象文化論学会(於:東京都立大学)にてパネル発表を実施し、研究分担者のマーレン・ゴツィック、結城円、および研究協力者の鈴木賢子がそれぞれ日本の現代美術や写真をとりあげて「生のはかなさ」の観点から発表した(司会:香川檀)。さらに夏にはヨーロッパ調査旅行を実施し、8月18日にはベルリンのフレミング氏宅にて研究交流ならびに本プロジェクトのメンバーによる研究発表を行い、フレミング氏よりコメントをいただいた。9月16日にはハーバード大学ライシャワー日本研究所との共同ワークショップを実施し、香川、結城、鈴木、ゴツィックの4名と、ハーヴァード大学大学院の2名が研究発表を行なった(司会:同研究所長リピット幸男教授/研究分担者 仲間裕子)。これらの発表をつうじて、日本人の作品研究を国際比較の視点から深めることができた。年度前半でのこれらの成果公表とその後の文献調査をもとに、年度末の3月24日と30日の2回にわたり研究会を開催し、メンバー全員によるそれぞれの研究発表を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度内に予定していた国際ワークショップは開催延期となったが、それ以外の国内での研究発表および海外の研究機関との共同ワークショップは実施することができた。研究発表を重ねながら、プロジェクトのメンバーが最終成果に向けて各自のテーマを見つけ、分析のポイントを絞っていくこともできた。その結果、翌年度に延期した国際ワークショップでの研究発表に向けた作品調査に着手し、年度末には全員が各自の研究対象を確定し、死生観に照らした作品分析を行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の調査により固まってきた研究対象としての日本人作家の作品について、より深く調査を行い、来年度の秋に予定している国際シンポジウムに向けて準備を進める。その際、基調講演をお願いするヴィクトリア・フォン・フレミング教授との打ち合わせを綿密に行ない、ドイツでの研究プロジェクトによる問題定期に対し、日本からの応答として死生観の表象のトランスカルチュラルな知見がどのように引き出せるかを検討していく。
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Research Products
(24 results)