2021 Fiscal Year Annual Research Report
成果変数の規格化による英語教育研究の体系化と政策的エビデンスの創出
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20H01280
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
亘理 陽一 中京大学, 国際学部, 教授 (90509241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 英樹 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (00334699)
浦野 研 北海学園大学, 経営学部, 教授 (20364234)
工藤 洋路 玉川大学, 文学部, 教授 (60509173)
草薙 邦広 県立広島大学, 地域創生学部, 准教授 (60782620)
寺沢 拓敬 関西学院大学, 社会学部, 准教授 (80772706)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 成果変数 / 規格化 / 英語教育 / 体系化 / 政策的エビデンス |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の主眼は、英語教育研究に内在する問題点である、処遇の効果検証における成果変数の無秩序な氾濫と、それによって教育政策に資する政策的エビデンスを社会に提供することが困難であるという現状を打破することにある。まず、現状の課題や当該課題における理論的枠組・展望をまとめ、『英語教育のエビデンス: これからの英語教育研究のために』(研究社)として上梓した。
成果変数の規格化とその社会に対する無償公開に向け、尺度構成研究の一環として、学習指導要領やカリキュラムと最も密接な繋がりをもつ文法テストに着目し、(a)複数の等価されたフォームを備え、(b)中学生から大学生までを測定対象とし、(c)産出能力の側面を反映する、英語教育研究における成果変数規格としての「共通文法テスト」の開発作業を進めた。具体的には、根岸・村越(2014)で提案されたPK-Testを参考にテストフォーマットを作成し,11の文法項目の項目プールの作成を進めた。開発を計画している文法運用能力テストの最終形は、項目選択のための予備調査を経て、全176項目から構成された3フォームのテストとなる。
本研究は、同時に、この規格化されたテストの妥当性を検証し、さらにこのテストを使用した事例研究を行うことによって、成果変数の規格化が、英語教育研究全体の体系化と政策的エビデンスの創出に有効であることを示そうとするものである。今年度は、妥当性研究のための専門家の選定を行い、事例研究に向けた検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者・研究分担者で進められる作業についてはおおむね順調に進展していると言えるが、新型コロナウィルスの影響で、学校での予備調査や本調査の実施計画について実施体制や方法を見直さざるを得ない部分がある。
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Strategy for Future Research Activity |
オンライン会議やオンライン調査を併用しながら、研究実施計画に沿って、項目執筆の完成、妥当性検証、事例研究の計画を可能な限り進める。
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