2021 Fiscal Year Annual Research Report
小学校英語教科化黎明期に顕現する学力差の緩衝を企図したミクシ型ウェブ教材の開発
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20H01288
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
淺間 正通 東洋大学, 人間科学総合研究所, 客員研究員 (60262797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前野 博 至学館大学, 健康科学部, 教授 (00369597)
岩本 勝幸 東海大学, 経営学部, 教授 (00824955)
志村 昭暢 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (60735405)
エイティム ソイハン 東洋大学, ライフデザイン学部, 講師 (80822098)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | CLIL / フラッグフットボール / 4技能 / ウェブ教材 / 小学校英語 / 学校外英語学習 / プレラーニング / ミクシ |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度はフィンランドの教育に通底する理念であるMIKSI(「なぜ」の問いかけを中心とした教育体系)に因んでミクシ型ウェブ教材の開発を行うため、その中心となる考え方の要諦に触れるためにフィンランドの初等教育機関の視察およびユヴァスキュラ応用科学大学の研究者たちと研究交流を予定していたが、長引く世界的コロナ禍の影響により、前年度同様に訪芬を控えざるを得ない状況となり、訪問を翌年度に繰り越すこととした。したがってフィンランドのユヴァスキュラ応用科学大学と看護学連携の観点から遠隔教育による交流を保っている順天堂大学三島キャンパスにある保健看護学部を数度訪問し、関係教員からのヒアリングを実施することで、教材開発上のヒントを得ることとした。またネット上での関連資料を探索することでウェブ教材開発上の有益情報を入手することとした。これらの参考知見を礎として、「楽しく学べ」「役立つ英語に触れ」「興味が持続し」「仲間と交流が保てる」小学校英語のウェブ教材化を模索した。そして試作としてCLIL(Content and Language Integrated Learning;内容言語統治型学習)型小学校英語教材としてフラッグフットボールとの連携による英語ウェブ教材の開発を試みた。Reading, Listening, Writing, Speakingの4技能に視点を置いた教材であるが、試作・評価・修正・改良のプロセスを経ながら洗練させるべきところが、フィンランドの研究者とオンラインを通じて適宜意見交換を行いはしたものの、やはり核心部分でのフィードバックは現場視察に依存するところが大きく、結果として2021年度は課題を引き続き残すままとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
長引くコロナ禍の影響にて、前年度に引き続きフィンランド出張ができなかったのが大きな痛手となった。本研究においてはフィンランドの教育理念に通底する「MIKSI」をテーマにしていることから、その中枢理念に精通するためにもフィンランドの初等教育現場視察は必然であり、引き続きその出張のタイミングを見計らっている状況である。ただし、開発着手しているウェブ教材に位置付ける4技能については、CLIL型として順調に進捗できている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、コロナ禍は比較的収束の途にあり、フィンランド出張の可能性が見えつつあるが、残念なことにロシアのウクライナ侵攻による脅威が増したことにより、渡航上の新たな問題が浮き彫りとなった。よって外務省情報を適宜精査しながら熟慮する予定であるが、場合によっては様々な分野でリテラシー教育が充実しているカナダを訪問して現場視察および研究者交流を行い、フィンランドの教育に近い部分を抽出したいと考えている。ウェブ教材のプラットフォームは既にできているため、コンテンツの配置・配列と「ミクシ」をどう連携させるかにおいて、フィンランドまたはカナダを訪問して目的を達成しようと考えている。
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