2020 Fiscal Year Annual Research Report
Historical Transition of the Concept of Chinese World Order
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20H01463
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川島 真 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90301861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂木 敏夫 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (10239577)
青山 瑠妙 早稲田大学, 国際学術院(アジア太平洋研究科), 教授 (20329022)
岡本 隆司 京都府立大学, 文学部, 教授 (70260742)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 華夷秩序 / 中国近代外交 / 社会主義中国の外交 / 韜光養晦 / 新型国際関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
中国の習近平政権が様々な「世界観」を提起し、とりわけ現在の中国が中国的だとみなすコンテキストでその世界観を表現しようとし、また他方で中国の対外姿勢や言動それ自体から、中国の世界観を想定する言説が特に欧米圏で強まっている中で、本研究の課題は一層重要になっていると認識している。だが、新型肺炎の下で当初の研究計画は大幅な修正、変更を余儀なくされ、可能な範囲でオンライン会議などを通じながら研究を推進した。①研究体制の維持、発展:2020年度には、まず役割分担を明確にして研究体制を形成することを心がけたが、対面での会合などがかなわなかったこともあり、必ずしも十分ではなかった。そんな中でも、各自が研究を進め、代表者は論文「中国の見る世界秩序と地域秩序」、図書『アフター・コロナ時代の米中関係と世界秩序』を発表し、分担者の茂木は論文「普遍と特殊――近現代東アジアにおける秩序構想の語り方(上)」、青山は論文「変容する国際秩序・転機を迎えた中国の外交」、岡本は論文「世界のなかの日本――一三世紀~現代」、図書『「中国」の形成――現代への展望』など少なからぬ成果を発表できた。②研究会(東アジア国際関係史研究会)の開催:オンライン形式で、江柏イ;「COVID-19下的邊境島嶼:一個對於金門島的政經、社會變遷的觀察」、張志雲「帝國主義與在華特權的再思考:値百抽五,協定關税與治外法權」、任天豪「中華民國的體育史與「體育外交」史:一種具學術史性質的研究思辨」、「「保釣」與臺灣海外政治運動:兼論外交史研究取向對現行臺灣史研究的可能助益」、横山雄大「1970年代日中漁業協定交渉再考―日本国内政治の観点から―」などを開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型肺炎の下で当初の研究計画は大幅な修正、変更を余儀なくされており、可能な範囲でオンライン会議などを通じながら研究を推進する。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度に実現がかなわなかった若手研究者ワークショップの開催を心がける。当初は中国外交史研究に限定することを想定していたが、新型肺炎下で、インターカレッジ、インター・ディシプリナリーの場が制限されていることにも鑑み、中国近現代史、現代中国研究などに関わる若手研究会の場を設ける。③研究成果の発表:代表者および分担者がそれぞれ国際会議、国内学会、研究会などの場において、本研究に関わる実証研究の成果について公にしていく。④近現代中国、現在の中国の世界秩序観に関する基本資料集の作成:「中国の世界観」が重要視されていることにも鑑み、近代以来の「中国の世界観」に関する資料集をオンラインで作成する作業を継続する。本研究を遂行する過程で、個々の研究で用いられる基本資料を中心にして作成する。
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Research Products
(29 results)