2020 Fiscal Year Annual Research Report
データとしての画像:画像解析・機械学習・GIS技術による政治現象の新たな実証分析
Project/Area Number |
20H01466
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
伊藤 岳 広島大学, 人間社会科学研究科(国), 助教 (80773895)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 武力紛争 / 地理情報システム / 画像解析 / 機械学習 / 実証分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画の目的は,電子化や公開が進む画像資料・史料を機械学習・画像処理技術を用いて計量分析に活用し,「データとしての画像」というアプローチに基づく,新たな実証的知見を提示することにある。具体的には,(1)航空写真・地図・衛星画像 (e.g., 植民地の鉄道敷設・行政地図,近年の衛星画像)を機械学習・画像処理技術で処理し,サブナショナルな単位で植民地期のインフラ投資等をデータ化する。次いで,(2)作成したデータと統計的因果推論の手法により,(a)「歴史的現象の決定要因」(e.g., 植民地統治の地理的拡大の決定要因),(b)「歴史的現象 の長期的影響」(e.g., 植民地期投資の現在の経済発展への影響),(c)「現代的現象の短期的影響」(e.g., 国境付近の「緩衝地帯」の設定の, 内戦の地理的展開への影響)と,(d)その背後に働く因果メカニズムを明らかにする。
これまでの具体的な成果として,Journal of Peace Research誌に論文が掲載された。また,過去の武力紛争や政治的暴力,奴隷貿易といった歴史的現象の長期的影響を扱った他の論文も,掲載には至っていないものの,学術誌への投稿に至った。また,Journal of Peace Research誌に掲載された論文は,Journal of Peace Research Best Visualization Award 2021を受賞した。来年度以降も,既に投稿に至っている論文の公刊や新たなデータ作成と分析を中心に,研究計画を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一部成果を論文等の形で公表することができた。新型コロナウイルスの影響もあり,当初予定していた資料収集等は延期しているが,今後も論文等の形で成果を提出できるよう,データ作成・収集・分析等の作業を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度以降も,引き続きデータ作成・収集・分析等の作業を進める。また,現在,新型コロナウイルスの影響もあり延期している資料収集等の作業にも可能になり次第取り組み,研究計画を進める。
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Research Products
(5 results)