Outline of Annual Research Achievements |
(1)離散型の需要(0または1)モデルを分析した。収入の異なる消費者群がある場合の分析に適しているので、先進国と発展途上国の貿易特徴を解明した(Lin, Zeng, 2023)。(2)Tax haven, 発展途上国、先進国が共存している経済空間を考え、貿易統合による各国の課税政策への影響を分析した。同時に、貿易統合が進みにつれ、租税回避を阻止するための各国の協調行動の有効性を検証した(Pan, Zeng, 2023)。(3)環境汚染と環境財の貿易パターンの関係を調べた。大気汚染が深刻になると、空気清浄機など環境財の需要が増えるというLinder仮設と自国市場効果を理論と実証の両面から検証した(Zhang, Zeng, Song, 2024)。 (4)温室効果ガスを排出する産業に空間経済学の理論を適用し、炭素税(carbon tax, CT)と排出権取引制度(emission trading scheme, ETS)の効果を比較した。企業の異質性によって、それぞれの効率性を示した(Lin, Pan, Zeng, 2024)。(5) 空間経済における人口分布と河川計画の依存関係を、河川流体モデルを用いて分析を行った。結果として、日本で採用されている下流からの整備が必ずしも適切ではないことを理論および定量的に示している(Koma, Kono, Kazama, 2023)。(6) 交通トリップの評価に欠かせない時間価値を家庭内の夫と妻についてライフステージの違いごとに計測した(Lo, Kono, 2024)。(7) 国際的な運輸同盟の存在が自然災害などの予期されない突発的なショックの増幅と拡散を促進するかどうかについて理論的に分析した(Itoh, Zhang, 2023)。(8)土地規制による土地価格の影響を検証した(Nakajima, Takano, 2023)。
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