2020 Fiscal Year Annual Research Report
日本企業の海外工場史と現場能力構築に関する実証的研究
Project/Area Number |
20H01525
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
新宅 純二郎 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (00216219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大木 清弘 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 准教授 (20611073)
藤本 隆宏 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (90229047)
朴 英元 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (90526485)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 海外現場の工場史 / グローバル能力構築競争 / 現場資料のアーカイブ / フィールドノート |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では企業の生産現場の考察を一時点ではなく長期的な視野で行う。そのなかで工場創設以来能力構築の進化のあり方の解明と進化の要因の影響を明らかにする。これまで行ってきた調査と連動し日本企業の海外現場に焦点を合わせ実地調査を行い海外工場史のデータベース構築とその成果を『海外現場の工場史』としてまとめる。先の研究で抽出された要因を起点とし①工場にとっての外部要因②工場も含めた企業組織要因③工場内部要因に分け、諸要因をベースに本社の決定や環境悪化に翻弄されながらも能力構築を地道に続け生き残れる工場はどのような組織か、また閉鎖された工場は何が問だったのかを歴史的、実証的に明らかにする。本研究では今まで蓄積してきたフィールドノート等のアーカイブを拡大し、国内現場の工場史と対応する関係で海外現場の工場史のデータベースを確立し、産業毎に調査ノート・収集資料等のデータベース化による社会的共有化を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進展している 理由:本研究プロジェクトでは、産業ごとに分けて、①文献・資料の収 集・調査、②事前ヒアリング、③企業の工場及び本社・事業部等の実地調査、④企業・工場での調査ノート・収集資料等のデータベース化による社会的共有化を行う。研究1年目には、本研究のスケジュールに基づき、海外調査のための事前準備および基礎調査を実施しつつ、海外現場調査のデータベースを構築し始める事を予定していたが、コロナ禍の影響で実地調査の準備が思うように進まなかったが、データーベース構築の準備は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの調査と連動して、主たる研究対象を日本企業の海外現場に焦点を合わせて実地調査を行い、海外工場史のデータベース構築とその成果を『海外現場の工場史』としてまとめる。今後は、研究代表者と分担者らが各担当産業を中心に実地調査を実施し、海外現場調査のデータベースを継続しつつ、その成果を発信し、海外工場史のデータベースの共有化の試みとその成果を『海外現場の工場史』としてまとめて出版する。
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