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2020 Fiscal Year Annual Research Report

技術転換期におけるグローバル自動車部品企業の戦略的対応と国際取引システムの変化

Research Project

Project/Area Number 20H01528
Research InstitutionYokohama National University

Principal Investigator

周佐 喜和  横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (50216149)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 銭 佑錫  中京大学, 経営学部, 教授 (00329658)
具 承桓  京都産業大学, 経営学部, 教授 (20367949)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywordsサプライヤーシステム / 自動車部品 / メガサプライヤー
Outline of Annual Research Achievements

次世代自動車の技術開発の現状と関係企業の経営戦略について、文献サーベイにより実態把握を試みた。その結果、以下の点が研究組織成員の共通理解として浮かび上がってきた。第一は、長期的には現行のガソリン車の生産・販売をゼロにするという目標は派手に喧伝されているものの、最終目標に向けた移行プロセスをどのように行うべきかという計画やシナリオは意外に貧弱であるという点である。第二は、次世代自動車の技術開発に、情報通信産業などの異業種から参入してきた企業が重要な役割を演じるようになりつつあり、その結果、自動車産業におけるサプライヤーシステムや製品開発システムにも大きな変化が起きる可能性があるという点である。第三は、第二の点とも関連するが、次世代自動車の台頭に伴い、従来は世界的に競争力の高さを評価された日本型のサプライヤーシステムの将来性を危惧する主張が広がりつつあるという点である。ただし、これらの主張の前提を精査していくと、技術の進化に対する一方的な仮定の存在など、短絡的な結論を導くには危うい要素が多分に含まれていることも、浮かび上がってきた。
また、自動車産業におけるサプライヤーシステムや製品開発システムの変化が、日系の自動車メーカーや自動車部品メーカーに与える影響を検討するために、日本のサプライヤーシステムや製品開発システムの優位性や問題点について論じた文献についても、サーベイを実施した。その結果、日本型経営システムが持つ優位性の議論も、問題点を指摘する議論も、同じ要因を見て正反対の評価を下していることが判明した。日本型経営システムの持つ競争力について、システム自体の変容の問題と、システムを取り巻く外部環境の変化の問題とを、厳密に区分して考察を加えていく必要性を認識した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

本研究は、関係する企業や諸機関を訪問して、経営者や関係者に対してインタビュー調査を実施して一次情報を得ることに大きく依存した計画になっていた。しかし、2020年度からのコロナ禍の下で、受け入れ先となるべき企業や機関を直接訪問し、対面式の調査を実施する機会が大幅に制限される事態が続いた。業務活動に直接関係する対面式での交流が再開された後も、学術研究調査への協力など「不要不急な」ことでの対面調査は、困難な時期が続いた。特に、次世代自動車の技術開発や実用化・商用化において先端的な地位を占めていた中国への訪問調査が叶わなくなったことは、大きな誤算であった。2022年度になると、事態は改善の方向に向かったが、企業の訪問調査の目途が立ち始めたのは、この年度の後半のことであった。そのため、今日に至るまで、計画の遅れを取り戻すことはできないでいる、というのが現状である。

Strategy for Future Research Activity

2022年度に入ると、企業や諸機関への対面式調査の実施の目途が立ち始めてきた。今年度中にこの方向への流れは、順調に進むと考えている。所属機関(大学)の夏季・春季休業期間を利用して、海外での聴き取り調査を計画・実施していくつもりである。また、国内調査は、それ以外の時期にも実施可能なので、やはり積極的に計画・実施していきたいと考えている。

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Published: 2023-12-25  

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