2020 Fiscal Year Annual Research Report
Family Entrepreneurship and Regional Revitalization
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20H01538
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
山田 幸三 大妻女子大学, 社会情報学部, 教授 (40240014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江島 由裕 大阪経済大学, 経営学部, 教授 (00382359)
藤野 義和 信州大学, 学術研究院社会科学系, 准教授 (10781403)
足代 訓史 拓殖大学, 商学部, 准教授 (40583258)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ファミリービジネス / 企業家活動 / ファミリーアントレプレナーシップ / 社会情緒的資産 / 地場産業 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は、地場産業集積地に立地する中小ファミリービジネスの企業家活動と地域創生での役割に関する調査研究のため、経営学の企業家論、ビジネスシステム論、ファミリービジネスの社会情緒的資産(socioemotional wealth:以下SEW)理論の主要な先行研究を基盤として分析枠組みの確立に努めた。SEWについては、Administrative Science Quarterly, Family Business Review, Academy of Management Annals, Entrepreneurship Theory & Practiceに掲載された、Gometz-Mejia, L.R.を中心とした研究グループとMiller, D. and I. L. Breton-Millerとの研究成果を中心にレビューし、国内の先駆的研究である山田幸三・尹大栄・山本聡・落合康裕・戸前壽夫『ファミリーアントレプレナーシップ』2020年を基本文献としてオンラインでの個別意見交換を実施し、それを基に全員がオンライン上で議論する研究会を2020年4月13日、6月1日、7月30日、9月14日、11月6日、12月21日、2021年3月8日に開催した。研究会では、先行事例として大和川酒造店、米吾、スマートバリューの3社の事例を取り上げ、100年以上の歴史を持つ老舗企業の新事業への取り組みや三代目社長による創業期からの事業構成の大転換の事例について分析し、ディスカッションペーパー「社会情緒的資産概念によるファミリーアントレプレナーシップ分析の課題」Discussion Paper Series, Economic Research Society of Sophia University, ERSS J20-1, 2021年として取り纏めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年度は、ファミリーの情緒的なニーズを満たす非財務的な側面への関心に焦点を合わせるSEW概念に関する主要な文献をレビューして、日本の地場産業におけり中小ファミリービジネス3社を先行事例として分析し、日本におけるファミリービジネスの企業家活動を分析する際の理論的な課題について考察した。この研究成果は、ディスカッションペーパーに取り纏めたが、予定した実地調査については、コロナ禍による様々な制限のため、計画を具体的に進めることが叶わなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
代表的な地場産業を構成し、土着性の強い中小ファミリービジネスを対象にしたインタビュー調査の候補となる企業の選定について、コロナ禍による環境変化と様々な制約を考慮して研究代表者と分担者で検討を重ね、長野県と大阪府を中心に進めることとし、長野県のファミリー企業を優先して調査していく。
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Remarks |
上智大学出版の英文広報誌“SOPHIA magazine”pp.21-22に掲載。
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Research Products
(3 results)