2021 Fiscal Year Annual Research Report
Family Entrepreneurship and Regional Revitalization
Project/Area Number |
20H01538
|
Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
山田 幸三 大妻女子大学, 社会情報学部, 教授 (40240014)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江島 由裕 大阪経済大学, 経営学部, 教授 (00382359)
藤野 義和 信州大学, 学術研究院社会科学系, 准教授 (10781403)
足代 訓史 拓殖大学, 商学部, 准教授 (40583258)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ファミリービジネス / 企業家活動 / ファミリーアントレプレナーシップ / 社会情緒的資産 / 地場産業 / 地域創生 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、前年度から続くコロナ禍による様々な制限のため、研究者間で分担して進めてきた地場産業の集積地に立地する中小ファミリービジネスの企業家活動と地域創生を分析するための枠組みについて、ウィズ・コロナ社会におけるファミリービジネスの役割にかかわる視点を包含して精緻化した。ファミリービジネスの社会情緒的資産(socioemotional wealth:以下SEW)理論の主要な先行研究については、前年度の文献に加えてAcademy of Management Review, Journal of International Business Studiesなどに掲載された、Gometz-Mejia, L.R.の概念モデル(Gomez-Mejia, et al, 2007:2011)、Berrone, et al(2012)のFIBERモデル、Miller, D. and I. L. Breton-Miller(2014)の限定的 SEW と拡張的 SEWに関する研究に関してMiller, et al(2009)、Murphy, et al(2019)、Rau, et al(2019)などの批判的な研究を中心にレビューした。オンラインでの研究打ち合わせ会を2021年5月27日、7月17日、9月1日、9月7日、12月22日、2022年1月24日、3月1日に開催した。対面での研究会、研究打ち合わせを2021年7月9日、2022年3月17日に実施してディスカッションペーパーの内容を深化させた。これらの研究成果とデータベースを活用した議論をもとに、企業家論とビジネスシステム論の視点と、ファミリービジネスの戦略的社会性、産地の不文律とステークホルダーマネジメントの論点を包含した内容について学会報告を行い、学術論文に取り纏めた。中小ファミリービジネスへのインタビュー調査は、令和4年度に長野県の企業9社、大阪府の企業1社の計10社について実施した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度は、前年度に続いてSEW概念とともに企業家論、ビジネスシステム論に関する主要な関連文献をレビューし、ファミリービジネスの企業家活動と地域創生についてウィズ・コロナ社会におけるファミリービジネスの役割の視点を包含した理論的な課題を考察して、研究打ち合わせ会での分析と議論をもとに、学会報告をおこなって研究成果を学術論文に取り纏めた。当初計画したインタビュー調査は、前年度から続くコロナ禍による様々な制限のため、令和4年度に長野県と大阪府の中小ファミリービジネス10社について実施した。
|
Strategy for Future Research Activity |
地場産業を構成する土着性の強い中小ファミリービジネスを対象にしたインタビュー調査に関しては、コロナ禍による様々な制約の緩和状況を十分に考慮し、研究代表者と分担者で長野県と大阪府の企業を中心に一般社団法人長野県経営者協会、大阪企業家ミュージアム、一般社団法人ファミリービジネス研究所などの協力を得てさらに検討を重ね、候補企業の選定をおこなったうえで、令和5年度には15~20社の実施を目標に計画している。
|