2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20H01585
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
山崎 晶子 東京工科大学, メディア学部, 准教授 (00325896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 大介 北海道大学, 情報科学研究院, 准教授 (00556706)
大澤 博隆 筑波大学, システム情報系, 助教 (10589641)
小林 貴訓 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (20466692)
中西 英之 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (70335206)
山崎 敬一 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (80191261)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 社会学的ロボット学 / エスノメソドロジー / 会話分析 / 工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、人間と共生するロボットに関する研究を行い、人間の共同作業に関するエスノメソドロジー・会話分析によってえた知見に基づき、ロボットの設計指針とデザインに関わり、評価を行うという社会学的ロボット学を展開した。様々なフィールドでの実験を行った。 2020年度はコロナ禍のために、実験をすることが難しく、実験などに関しては過去の実験のデータの分析にとどまった。具体的には、移動を必要とする購買に関して人間の移動場面の分析を分析し、比較検討を行った。 国際的な研究を行うという目的において、ルーブル美術館ルーブル校中央研究部が主催するルーブル美術館・ポンピドー美術館・オルセー美術館・モントリオール大学の学芸員と研究者を結ぶ連続ワークショップに招待を受けて、代表の山崎晶子と分担者の山崎敬一とともに、美術系のミュージアムにおける鑑賞をエスノメソドロジー・会話分析による知見をもとにデザイン指針を提出し、工学者とともにデザインを行ったロボットを、ミュージアムにおいてガイドロボットとして実験した場面について説明した。また、それに関する評価も説明した。 招聘の理由を聞いたところ、ガイドロボットの実験は多くなされているが、人間の鑑賞の詳細な分析に基づいて設計しているものはないということであった。このことは社会学的ロボット学が広がり始めているを示すと同時に、人間とロボットが共生する方法論としても重要であることを示すことを理解した。コロナ禍の最中であるが、様々なフィールドで研究を行い、人間とロボットの共生を探るべきであるという指針を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のために、人間とロボットの相互行為に関する実験ができなかった。国際的な研究に関して当初はドイツでのワークショップや実験を予定していたが、遂行できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
1.購買支援ロボットや鑑賞支援ロボットのデザインのために、購買場面やミュージアムでのフィールド調査を行う。 2.実際の商店において購買支援ロボットにより購買支援実験を行う。そのビデオ録画をエスノメソドロジー・会話分析で分析する。 3.分析結果を、研究分担者とともに検討し、よりよい購買支援ロボットや鑑賞支援ロボットを設計する。 4.これらの成果を論文や国内外の学会において発表する。
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