2020 Fiscal Year Annual Research Report
Educational beliefs of families with Japanese marriage migrants: Analysis of life stories in five Asian countries
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20H01648
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Research Institution | Sagami Women's University |
Principal Investigator |
渡辺 幸倫 相模女子大学, 学芸学部, 教授 (60449113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宣 元錫 大阪経済法科大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (10466906)
藤田ラウンド 幸世 国際基督教大学, 教養学部, 客員准教授 (60383535)
渡辺 長 帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (40742044)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 国際結婚 / 在外日本人 / 教育意識 / ナラティブインタビュー / 教育戦略 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、アジア5か国(中国、韓国、タイ、フィリピン、シンガポール)で子育てする国際結婚家庭に着目し「日本人当事者」と「相手方配偶者」の両者を対象に教育意識を軸としたライフストーリーを収集・分析することにある。そのため2020年度中には日本在住の共同研究者と対象各国(中国、韓国、タイ、フィリピン、シンガポール)在住の研究協力者と、情報共有の方法についてのセミナーを開催するとともに予備調査(現地のフィールドワーク、インタビュー調査)を開始する予定であった。 しかし、コロナウイルス(COVID-19)の流行による渡航制限のため2020年度には現地でのインタビューやフィールドワークを行うことができなかった。それにもかかわらず、各国の研究協力者の献身的な努力やオンラインによるインタビューやセミナーの活用により、当初2020年度の目安としていた各国4名程度合計20名のフォーマルインタビューをほぼ達成することができた。またそこでの知見を共有するための全体オンラインセミナーも開催し、さらに各国レポートの作成などを通して、今後の調査を行う上での方法論の共有を行うことができた。 また、2021年度への繰り越し分で実施したフィリピン現地調査では、コロナ以前のような自由な調査は困難ではあったが、渡航前後の流れや現地の状況などが確認でき、コロナ後の調査の在り方への示唆を得られた点で貴重な経験となった。 以上のことから、2020年度にプロジェクトで予定していた、各国の研究協力者とナラティブ理論に基づく研究手法の共有と共同研究の環境構築については、最低限の要件を満たすことができたと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス(COVID-19)の流行による渡航制限のため2020-21年の間に現地でのインタビューやフィールドワークを行うことができなかった。各国の研究協力者の協力とオンラインによるインタビューやセミナーの活用により最低限の目標は達成できたが、現地調査に依拠する総体的な理解や対面による集中的な議論などの点でやや遅れていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
渡航制限の緩和により、対象国によっては現地調査の可能性が見えてきた。現地の事情理解のためのフィールドワークや新たに対面インタビューを行うことに加えて、これまでのオンラインインタビュー実施対象者を直接訪問して、対面でのフォローアップインタビューを行うなど、継時的な調査の側面を持たせるなどすることが可能となったと考える。また、オンラインで行ってきた各国インタビューから得られた知見の共有も、対面で集中的に行うことでより深い理解を得られるであろう。 以上のような対面を前提とした調査や議論をもとに、研究成果のアウトプットへと積極的に進めていきたい。具体的には、学会発表、論文執筆だけでなく、国際シンポジウムやライフストーリーの漫画化など広く一般社会への成果還元も視野に入れたい。
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Research Products
(7 results)