2020 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of "school nursing skills" education model for fostering yogo practice to protect children's health in schools
Project/Area Number |
20H01690
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
山田 玲子 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (10322869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
葛西 敦子 弘前大学, 教育学部, 教授 (80185735)
佐藤 伸子 熊本大学, 大学院教育学研究科, 講師 (10226946)
福田 博美 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90299644)
岡田 忠雄 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (30344469)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 学校看護技術 / 学校看護学 / 養護実践力 / 養護教諭養成教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,複雑多様化・深刻化する子供の健康問題に確かな養護実践力をもって対応できる養護教諭を育成するための「学校看護技術」教育モデルを確立することが目的である。具体的には,①2018年に我々が発表した「養護教諭養成教育で教授する学校看護技術の提案」(JSPS科研費JP15K04209成果)の学習項目とそれを支える知識・技術の妥当性を検証する。次いで,②教授すべき「学校看護技術」の学習内容と卒業時到達度およびその評価方法を検討し,養護教諭を志望する学生への授業プログラムを作成する。その後,③プログラムを実践・評価し教育内容を改善することから,より効果的な「学校看護技術」教育モデルの完成を目指す。 研究初年度は,「学校看護」に関連する文献検討より,養護教諭にとっての「学校看護」とは養護実践を展開するうえで必要な看護に関する知識・技術であると考察し,その結果を学術論文として発表した。また,前述の「養護教諭養成教育で教授する学校看護技術の提案」の学習項目とそれを支える知識・技術の妥当性を,国内の養護教諭養成大学への調査結果より検証するために,各大学で行っている「学校看護技術」の教育内容を質問紙にて調査した。さらに,「学校看護技術」の授業プログラムと1つとして,シミュレータを用いたバイタルサイン観察のタスクトレーニングプログラムを立案し,1大学にて実施した。加えて,バイタルサイン観察で重要となる血圧測定の際に問題となる測定用具による差に関する基礎的な調査も実施しているところであり,養護教諭養成としてわかりやすく正確に測定できる技術に関する研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究初年度は当初の予定通り,「学校看護」に関する文献調査および国内の養護教諭養成大学へのアンケート調査は実施することができた。しかし,全国的な新型コロナウィルス感染症の蔓延により,大学の授業がオンラインとなり,実技を伴う学習が困難となったことから,予定していた学生への学校看護技術に関する授業は1大学のみの実施となった。 また,研究分担者との研究会議はオンライン会議として計9回実施したものの,研究協力者からの協力については,学会等が延期またはオンラインとなったため,依頼にかかる場所と時間を十分に取得することが困難であり,協力を得るのに時間を要している状況である。さらに,実施した調査の集計については,大学において入校禁止期間があったことから,大学院生等への研究データ処理の依頼が困難であったことが影響している。 以上のことより,現在までの進捗状況として「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究として,まずは研究初年度に実施した国内の養護教諭養成大学へのアンケート調査結果を集計・検討して,「養護教諭養成教育で教授する学校看護技術の提案」の学習項目妥当性の検証を行う。また,現職養護教諭からの聞き取り調査を実施し,「学校看護技術」の学習項目に関するさらなる検証を行うとともに,養成大学を卒業する際にはどのような能力が必要かについても考察し,養護教諭養成教育における「学校看護技術」の卒業時到達度を検討する。 さらに,「学校看護技術」に関する授業プログラムを作成する。前年度はその準備として,シミュレーターを使用した授業や電子血圧計の適切な使用に関する調査を行った。その調査を継続して実施し,授業プログラムを作成する際に活用する計画である。
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Research Products
(4 results)