2022 Fiscal Year Annual Research Report
Philanthropy and Japanese higher education: What motivates Japanese donors to give?
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20H01700
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| Research Institution | Kamakura Women's University |
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Principal Investigator |
福井 文威 鎌倉女子大学, 学術研究所, 准教授 (60792364)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | 高等教育 / フィランソロピー / 寄付 / 日本社会 / 科学技術イノベーション政策 / 高等教育政策 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本人の大学への寄付意識に着目し、社会調査と実験を用いて如何なる属性や経験を有する個人が大学への寄付に積極的な態度を示しているのかを明らかにする。これを通じて、日本社会に見合った高等教育への寄付拡大に向けた政策論議の基盤を形成することを目指す。
３年目となる本年度は、主に３つの作業に従事した。ひとつは、2022年度の国際学会CIES (Comparative and International Education Society)におけるPhilanthropy and Educationの専門部会において発表をした日本人の大学への寄付目的を類型化に関する研究成果を英語論文としてまとめ、海外学術雑誌に投稿をした。現在、査読審査中である。
2つ目は、昨年度に実施した、日本人の成人男女（学生を除く）5,000名を対象とした定量調査の基本集計を行った。ここから、日本人の高等教育や科学技術研究への寄付の頻度、寄付募集を受けた経験、高等教育費用の負担意識などが明らかになった。これらの基本集計の結果は、Higher Education and Philanthropyに関する海外学術図書に掲載予定の論文としてまとめた。また、これらの研究成果は、高等教育研究者のみならず、他の異分野の研究者や実務家が集う研究セミナーでも複数回報告を行い、当該テーマに関する議論を深めた。
3つ目は、これまでの研究成果から得られた理論仮説を検証するためのサーベイ実験を２つ実施した。ここでは、マッチングファンドと寄付税制が寄付意識に与える影響を検証するためのデータの他、寄付者の過去のプロファイルによって寄付募集の内容に対する反応度の違いがあるかどうかを検証するためのデータを収集した。最終年度となる次年度は、これらの研究成果をまとめ、論文などにしていく予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際学会で発表したインタビュー調査の結果を英語論文として完成することができ、海外学術雑誌に投稿することができた。また、2年目に実施した5000名を対象とした大学への寄付意識に関する定量調査の結果をまとめ、海外学術図書への原稿として執筆することができた。また、異分野の研究者や実務家が集う研究セミナーで研究成果を公表することができたことに加え、理論仮説を検証するためのサーベイ実験を2つ実施することができ、概ね計画通り研究を進めることができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
次年度は、日本人の大学への寄付意識に関する定量調査のデータを利用し分析した論文を、国際学術図書（共著）と日本語学術図書（共著）に掲載し、出版することを予定している。その他、今年度に実施したサーベイ実験の内容と、これまでの研究成果を統合的に整理し、学術論文としてまとめることを予定している。
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