2020 Fiscal Year Annual Research Report
企業ニーズを踏まえた発達障害学生のキャリア意思決定を支える研修プログラムの開発
Project/Area Number |
20H01702
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Research Institution | National Institute of Special Needs Education |
Principal Investigator |
榎本 容子 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 発達障害教育推進センター, 主任研究員 (00510596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 絵 (清野絵) 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 障害福祉研究部, 研究室長 (00584385)
井戸 智子 名古屋大学, 心の発達支援研究実践センター, 招へい教員 (00734451)
木口 恵美子 鶴見大学短期大学部, 保育科, 准教授 (50511325)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 発達障害 / 学生 / 企業のニーズ / 就労支援 / キャリア支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、発達障害の学生のキャリア意思決定支援の充実に向け、キャリアセンターにおける、企業のニーズを踏まえた、発達障害の学生のキャリア意思決定支援に向けた研修プログラムを開発し、効果検証を行うことを目的としている。 2020年度及び2021年度前半は、「発達障害等の学生に企業が採用時や職場定着後の各段階で求めるニーズの解明」の達成に向けた「調査票設計(調査仮説の明確化と調査項目作成)」を行うために、文献調査及びインタビュー調査等を行うこととした。 文献調査では、一般雇用で求められる要件について、若年者の就労能力に関する指標(社会人基礎力等)及び障害のない若者の就労に関する文献61件の整理を行った。また、障害者雇用で求められる要件について、障害者の職業準備性に関する指標(就労移行支援のためのチェックリスト等)及び発達障害等のある者の就労に関する文献60件の整理を行った。この結果、働く意欲や対人関係等、一般雇用・障害者雇用の種別を問わず重視されている内容のほか、生活面等、障害がある場合に特に重視されている内容を把握した。その他、海外動向を把握するための文献調査を行った。 インタビューでは、9件の企業を対象とし、2021年度後半に実施する企業調査の内容検討に向けた聞き取りを行った。その結果、採用に当たり、協調性等、一般雇用と障害者雇用で共通の内容も挙げられていたが、障害者雇用では特に本人の誠実性に焦点が当てられていた。なお、調査の実施に向けては、発達障害者の採用数がゼロであったり、採用要件が固まっていなかったり、採用はしたもののうまく定着ができていなかったりする企業も多く、調査票の作成に当たっては工夫が必要であることを把握した。 以上、文献調査、インタビュー調査で把握した内容を踏まえ、調査票の作成につなげた。また、研究紹介のためのHPの作成、研修プログラムの内容検討を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
目標達成に向けて、計画を押さえた研究活動を進めることはできたが、十分な成果公開につなげるには至っていない。今後、2022年度の研究計画の実施と併せて、成果の取りまとめを行っていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
研究結果を踏まえ、調査票を作成し、2021年度後半に企業調査を実施することができた。今後、調査結果の分析・考察に向けても、これまでに行った文献調査、インタビュー調査の丁寧な分析・取りまとめを行っていきたい。 また、各種調査結果を踏まえた研修プログラムの開発に向けた検討を進めていきたい。
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Research Products
(6 results)