2020 Fiscal Year Annual Research Report
プログラムコード読解作成能力育成のための認知行動に基づく形成的評価手法の確立
Project/Area Number |
20H01718
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中山 実 東京工業大学, 工学院, 教授 (40221460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇都 雅輝 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (10732571)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | プログラムコード / 読解作成能力 / 認知行動 / 形成的評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
プログラムコードの読解と作成の能力育成のために認知行動の眼球運動と学習者個人の能力評価を組み合わせ、形成的な評価手法を確立して効果的な指導法を開発することを目的としている。今年度は下記の内容を検討した。 プログラムコード読解の眼球運動の検討:プログラム理解能力の違いに基づいた眼球運動特徴量の差異を検討した。EMIP-WSでのJavaプログラムコードに対する閲覧時の眼球運動計測データを分析し、プログラムコード閲覧者のプログラミング能力とその眼球運動の特徴との関係を検討した。コードの各行での読みにおける読み戻りの回数を要因として分析することによって、眼球運動における注視時間やサッカード長などの特徴量の違いが明らかになり、注視行動の違いを考慮した評価の可能性を確認した。 眼球運動による視覚的注意の検出法の検討: 振動運動刺激を検出する周辺視野領域の違いが注視行動に及ぼす影響を検討した。このために、中心視での視覚探索課題を連続的に行う条件下で、周辺部での刺激変化を検出させる課題を与えて眼球運動の計測を行った。この実験による視覚的注意の変化を調べるために、眼球運動に含まれるマイクロサッカードを検出した。このマイクロサッカード変化を、評価分析するために、階層ベイズモデルを用いた状態空間モデルを適用して、周辺視野領域への注意レベルの違いを確認した。 大規模学習者を対象とした相互評価の実施可能性検討:学習者評価法としての相互評価の実施方法として大規模データによる評価可能性を検討した。このために、学習者1000人を想定した相互評価データに項目反応理論の採点モデルを適用して、学習者による相互評価の評価可能性を確認した。分析では、学習者の能力値、一貫性、厳しさの算出が可能であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症の影響のため、実験による検討はまったくできなかった。 また、研究協力者との連携もデータ交換に留まった。
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Strategy for Future Research Activity |
データ分析で検討した内容の実験的検討の可能性を確認する。
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