2020 Fiscal Year Annual Research Report
フレイルの心理的機能低下に対する老いへの再適応プログラムの開発と効果検証
Project/Area Number |
20H01771
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
深瀬 裕子 北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (80632819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市倉 加奈子 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (00769044)
田中 克俊 北里大学, 医療系研究科, 教授 (30365176)
河村 晃依 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (60458750)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 精神的健康 / 高齢者 / ストレス対処法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,フレイルの要因である身体機能,社会的機能,心理的機能低下のうち,明確な予防策が提案されていない心理的機能の維持・向上を目的とした心理的プログラムを開発し,その効果をランダム化比較試験によって検証することであった。プログラムは老化の自覚から再適応を促すもので,10人程度の集団に対して8回(週1回,合計8週間)実施する予定であった。 2020年度は,プログラムを用いて予備的な介入を行い,脱落率やプログラムの安全性を確認する予定であった。しかし新型コロナウイルス感染症拡大防止のため,2020年度は集団での心理療法の実施を見送らざるを得なくなった。 収束が見込まれないためにオンラインでのプログラム実施を模索し,オンラインでターゲットにできる要因や動画の構成,高齢者の使いやすさなどを2021年度まで継続して検討したものの,技術的な困難さと利便性の悪さが問題となり見送ることとなった。 並行して,2020年度から,高齢者を含めた一般市民を対象としたオンラインでのストレス調査を縦断的に実施した。その結果,①コロナ禍に国民の精神的健康状態は,コロナ前に比べて2~3倍程度悪化しているが,②高齢者は比較的健康を維持できていること,③その要因として,基礎疾患などの基本属性の影響を若干受けつつも,ストレス対処法をうまく活用できている可能性が示唆された。この調査は2021年度も継続して実施しており,国内外に広く成果を公表していることから,少なくともわが国で実施している比較的大規模な追跡調査としては独自性のある研究だと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
集団での心理療法を1度も実施できなかったため遅れていると判断した。オンラインによる縦断調査は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に予備的介入を実施する予定である。オンラインによる縦断調査も,精神的健康状態が回復しつつあることが示唆されるため,その確認のために継続する予定である。
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[Journal Article] Efficacy of stress management program for depressive patients with advanced head and neck cancer: a single-center pilot study2020
Author(s)
Ichikura Kanako, Nakayama Nao, Matsuoka Shiho, Ariizumi Yosuke, Sumi Takuro, Sugimoto Taro, Fukase Yuko, Murayama Norio, Tagaya Hirokuni, Asakage Takahiro, Matsushima Eisuke
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Journal Title
International Journal of Clinical and Health Psychology
Volume: 20
Pages: 213-221
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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