2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20H01783
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
久方 瑠美 東京工業大学, 工学院, 助教 (30588950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村井 祐基 大阪大学, 生命機能研究科, 特別研究員(SPD) (60847309)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 空間知覚 / 密度順応 / fMRI |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究1「テクスチャ刺激への順応から引き起こされる知覚サイズ圧縮およびテクスチャ知覚に反応する脳部位の特定」のため、fMRI計測のパラメータを決定する予備実験を行った。用いられた順応刺激は、白と黒で定義される100個/9個のドットで構成されるテクスチャ刺激で、順応刺激提示時間は1秒とした。テスト刺激として、黒いエッジのみのサークル刺激と、49個のテクスチャ刺激を順応刺激が提示された視野に続けて提示した。実験デザインはRapid event related であり、TRは1秒、順応刺激とテスト刺激の時間間隔は1~4秒とした。被験者は注視点が青色に変化する数を数えるというタスクをセッションを通じて行っており、注意は視覚刺激に対しては向いていなかった。パラメータ調整を行ったあと、5名分の予備実験を行い、各被験者についてボクセルごとの単変量解析、マルチボクセルパターン解析(MVPA)、全被験者データを用いた平均活動パターンに対するMVPAを行った。その結果、高密度-低密度順応後のサークル刺激に対して右側頭部、高密度-低密度順応後のテクスチャ刺激に対しては両側の前頭眼窩野が活動していた。また、高密度-低密度順応後のサークルとテクスチャ刺激が活動する場所の差分をとったところ、左頭頂連合野に差がみられる傾向があった。今回提示された刺激に対して、知覚変容が起こっているかどうか確かめるため、行動実験を行ったが、見えとしての知覚に順応効果はみられなかった。 研究2「視覚属性の感度と量推定の精度の関係性」については、まず視野上の様々な場所で空間解像度(どの程度精確に刺激の出現位置を知覚できるか)と時間解像度(どの程度精確に刺激の出現タイミングを知覚できるか)を心理物理学的に測定している。これまで予備実験を40名程度の被験者に対して実施し、実験課題や視覚刺激の最適化をほぼ完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた研究1の実験が1つ、およびfMRI撮影のパラメータ調整と研究2の予備実験が終了した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、初年度決定されたfMRI実験のパラメータを用いて本実験を行う。行動実験の結果が伴わないというデメリットはあるものの、5人分の予備実験データで検討できそうな領野の候補を絞ることができた。本実験では被験者数を増やし、詳細な解析を行う。また、研究1「時間間隔の長さ推定に、順応刺激の時空間的な密度が及ぼす影響」および研究2「視覚属性の感度と量推定の精度の関係性」についての実験を遂行する。また、研究2について本実験を行っていく。
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