2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20H01783
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
久方 瑠美 東京工業大学, 工学院, 助教 (30588950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村井 祐基 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 特別研究員(SPD) (60847309)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 量知覚 / EEG / 時間長 / 色変調 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1は、時間解像度の高い脳波に切り替えて、高密度順応後に知覚サイズが縮小する現象に対応する脳活動を計測した。順応刺激とテスト刺激の間のブランクが数秒程度あると効果が急速に減衰してしまうため、Hisakata, Nishida & Johnston (2016)通りの呈示パラダイムで脳波を被験者1名に対して計測した。知覚サイズが縮小する条件では、事象関連電位のうち両後頭部のN1やP300に差がみられた。N1の信号源は高次視覚野に存在すると考えられており、この差は課題の難易度に関係している可能性がある。さらに時間周波数解析により、潜時400ms付近で右頭頂の振幅、位相一貫性も有意に増加していた。刺激オンセットから400ms後に観られる頭頂の信号同期の増加は、高次領野からのフィードバックの重要性を示唆しているかもしれない。この可能性を検討するため、同じ課題に対し信号源推定を行うことが必要となるだろう。 研究2の目的は、低次視覚特徴量に対する情報処理と量推定の情報処理の関連性を行動実験をもとに調べることであった。本年は視覚刺激の時間周波数という低次特徴による時間長知覚の変化に関する研究を行った。従来から、明滅する刺激は定常的な刺激に比べ長く感じられることが知られている。一方、明滅刺激に順応した後に同じ位置に呈示した刺激は実際より時間が短く感じられることも知られている。研究では両錯視が色変調に比べ輝度変調でより大きく生じる一方、輝度変調による効果量と色変調による効果量が相関していることも明らかにした。つまり、時間長という量推定は、輝度選択的な低次情報処理と輝度非異存な高次情報処理の両方が関与していることが示唆される。本研究はVision Research誌に論文が掲載された。また他にも前年度に発見したタイミング知覚の系列依存性に関する論文は投稿準備中となっており着実に研究が進展した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)