2022 Fiscal Year Annual Research Report
Precision spectroscopy of antihydrogen using intense low energy antiproton beam
Project/Area Number |
20H01930
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松田 恭幸 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70321817)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | CPT対称性 / 反陽子 / 反水素 / プラズマ制御 / マイクロ波分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでにない高効率で高頻度の超低速反陽子ビームを生成することで、反水素原子の基底状態の超微細構造の高精度分光を行うことが本研究の目的である。この測定を行う CERN研究所の AD(反陽子減速器)では、新たな減速冷却リングであるELENAが2021年度より本格的に稼働したことに合わせ、2021年度までにELENAからの反陽子ビームを高い効率で蓄積トラップまで輸送するためのビームライン、トラップへ注入するための減速器を新規に開発し、また、蓄積トラップの電極の電圧制御を行う回路を刷新することで、実験に利用できる反陽子数を大きく上昇させた。 2022年度は、反水素原子の基底状態の分光を行うべく、反水素原子の収量と温度の最適化、励起状態にある反水素原子を基底状態に遷移させる脱励起の手法についての開発を重点的に行った。収量の最適化については、昨年度と比較して単位時間当たりの収量を数倍にあげることに成功した。さらなる向上のためには反水素合成トラップ内の反陽子の寿命を長くし、十分な時間をかけて反陽子雲を冷却・制御することが必要と考えられ、そのための装置改良にすでに着手している。また、得られた結果については論文投稿に向けて準備中である。 反水素原子の脱励起については、いまだデータの解析中であるが、有望な結果を得ている。共同研究者による開発がすすめられている反水素原子のマイクロ波分光装置等の準備は整っており、2023年度のビームタイムで分光実験を行う予定である
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)