2022 Fiscal Year Annual Research Report
n situ observation of fracture propagation of rocks and fault damage by synchrotron ultra fast X ray imaging
Project/Area Number |
20H02002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長濱 裕幸 東北大学, 理学研究科, 教授 (60237550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 義生 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 准教授 (20452683)
武藤 潤 東北大学, 理学研究科, 教授 (40545787)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 衝突実験 / Split Hopkinson圧力棒実験 / 応力平衡 / 動的粉砕 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究最終年となった今年度はこれまでの成果をまとめ、スプリットホプキンソン圧力棒法による岩石の動的粉砕実験法に関して、国際誌への報告を行った。具体的に、地震の破壊伝播時の高ひずみ速度下で形成される岩石粉砕を調査するための本実験機の詳細な構成および実験手法についてまとめ、高速イメージングを備えた本実験機の精度評価を行った。出発試料としてこれまでの海外誌でも使用されている稲田花崗岩、アーカンソー州ノバキュライト、マコールを対象に、2つの衝撃条件下で実験を行い、高速度カメラで亀裂の進展をモニタリングした。ガス圧によって衝突棒の衝突速度を制御することで、3種の岩石においても、1000 (1/s) を超える非常に大きなひずみ速度を発生させることができた。また、各岩石によって破壊および亀裂伝播様式が異なり、粒界に沿って亀裂が発生・進展することが明らかになった。これらの力学データの検証から、応力平衡を達成している試料の選定を行い、その応力ひずみ曲線から力学エネルギーの計測を行った。また、粉砕試料の粒度分布は、粉砕粒子がフラクタル的なサイズ分布を持つことを示し、粉砕度を示すフラクタル次元の測定を行った。得られたフラクタル次元は、理論的な粉砕の上限値である2.58を超え、大規模横ずれ断層の断層外領域で見られる粉砕岩の粒度分布と類似している。この研究により、自然の断層と同様の高歪率変形とそれに伴う激しい粉砕を再現できるシステムが開発され、地震エネルギー収支をロバストに評価するための新たな手法を提示することができた。今後の断層の動的粉砕に関する研究において、この技術は大きなインパクトを持つ可能性があり、一連の実験手法や実験結果を現在国際誌(Review of Scientific Instruments)に投稿、査読中である。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
東北大学大学院理学研究科地学専攻地圏進化学講座 東北大学理学部地圏環境科学科 断層・地殻力学分野 http://dges.es.tohoku.ac.jp/kozo/index.html
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