2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20H02006
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
南 拓人 神戸大学, 理学研究科, 助教 (90756496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 暁彦 東京工業大学, 理学院, 准教授 (00374215)
宇津木 充 京都大学, 理学研究科, 助教 (10372559)
風間 卓仁 京都大学, 理学研究科, 助教 (20700363)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 火山 / 電磁探査 / モニタリング / 阿蘇 / 比抵抗 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、人工電流を用いる電磁探査手法ACTIVEに、噴煙観測、重力観測を加えた複合連続観測により、阿蘇山の水蒸気噴火の事象分岐に関する知見を得ることを目指してきた。2022年度には、主に、電磁探査ACTIVEの観測において、大きな成果が得られた。阿蘇山では2021年10月に水蒸気噴火が発生したが、この噴火の前後を含めた2021年8月-2022年7月の期間で、分担者の宇津木を中心に定期的なACTIVE連続観測が実施され、水蒸気噴火に関わる貴重な電磁探査データが蓄積できた。これらのデータを三次元インバージョン手法により解析したところ、火口底直下に低比抵抗領域が推定され、詳細な感度検査から、この低比抵抗領域が実在することが確かめられた。この結果は、ACTIVE観測が湯だまり直下の熱水量に感度があることを示しており、ACTIVE観測によって、湯だまりが視認できなくなった後の、地下熱水量のモニタリングが実施できる可能性を示唆している。また、2021-2022年の期間のACTIVE観測結果を用いて、比抵抗構造の時間変化を調べたところ、2021年10月の水蒸気噴火の前では地下比抵抗の値が主として増加、噴火後は比抵抗の値が低下することが確認できた。この結果は、2014-2015年に阿蘇山がマグマ噴火から水蒸気噴火へ活動推移した際の地下比抵抗構造変化と、比較・議論することが可能であるため、今後の詳細な議論により、阿蘇山の地下比抵抗構造と噴火形態の関係性を解き明かせる可能性が高い。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)