2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Moire Displacement and Strain Measurement by Three-dimensional Spatiotemporal Phase Analysis
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20H02038
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
李 志遠 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 上級主任研究員 (70509710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 慶華 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (20726856)
夏 鵬 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (80768458)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | モアレ法 / 位相シフト / 位相解析技術 / フーリエ変換 / 変位・ひずみ測定 / サンプリングモアレ法 / 時空位相シフト法 / 材料評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ランダムノイズや空気揺らぎなどの外乱の多い実験環境でもロバストに全視野変位・ひずみ測定を実現するものである。今年度では3つの応用研究を推進し、それぞれ新しい計測手法を提案し、その有効性を確認した。具体的には、1つ目に、インフラ構造物の変位測定技術として、今年度では単一カメラによる大型構造物の3次元剛体変位を計測できる光学的手法を開発した(Optics and Lasers in Engineering, 2022に掲載)。加えて、強風によるカメラの揺れやドローン空撮で記録した動画画像を用いて、高精度に画像ぶれを補正できる技術(特願2021-196484)を開発した。2つ目に、マイクロスケールの異種材料のひずみ分布を測定する目的として、樹脂材料を挿入したCFRPクロスプライ積層板のひずみ分布測定を行った。その際に顕微鏡で観察される一部のCFRPのファイバ模様がノイズとして解析誤差をもたらすこととなるが、その影響を抑えるために、新たに倍増サンプリングモアレ法を開発した(Opt. Lett., 2022に掲載)。これにより、規則格子以外のCFRPの表面にファイバ繊維の模様があっても、妥当なひずみ分布が得られるようになった(Advanced Composite Materials, 2022に掲載)。同手法をさらに2次元へ拡張することで、シリコン単結晶のSEM像へ応用し、空孔を含む点欠陥を検出することができた。この成果は権威のあるトップ誌Nanoscaleに掲載され、表紙にも選ばれた。3つ目に、レーザー干渉による面外変位測定に関して、今年度ではデジタルホログラフィによる面外変位を測定できるレンジを広げるために、新たに2波長の計測システムを考案、構築して、その有効性を確認した(Applied Optics, 2022に掲載)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度では、大型構造物の面内変位計測、マイクロスケールにおける異種複合材料のひずみ分布計測、レーザー干渉による面外変位計測、なる3つの応用に関する研究開発を行った。それぞれ独自の新しい計測手法の提案とその測定システムを構築することができ、その有効性をシミュレーションと実験結果より示せた。その結果、単一カメラによる3次元変位計測、ドローン空撮対応の変位計測、外乱模様に強い倍増サンプリングモアレ法、点欠陥検出可能な2次元倍増サンプリングモアレ法、デジタルホログラフィにおける2波長による広ダイナミックレンジな面外変位計測法を開発することができた。
これらの達成は当初の計画通りである。今年度で得られた研究成果を6件の論文掲載、7件の解説記事、11件の学会発表(うち2件の招待講演)および1件の特許出願を行い、積極的に外部発信した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度ではこれまでの研究成果を踏まえて、引き続き次の3項目の応用研究を実施し、マイクロスケールでのひずみ分布計測から大型構造物の変位測定への応用を展開する。 (1) 室外環境でのインフラ構造物の変位測定:橋梁のたわみ計測や鉄道レールの軌道変位計測など室外天気の影響を受けやすい環境において、開発した計測手法による霧や陽炎などの揺らぎの影響をどこまで低減できるかの検証実験を行い、その有効性を確認する。 (2) マイクロスケールにおける異種接合材料の加熱試験中のひずみ分布測定:高温および低温領域での材料の熱ひずみ計測を実施し、品質管理で重要となる熱残留ひずみ分布をより安定に測定できるようにする。 (3) レーザー干渉による電子部品の高温時のナノメートルオーダーの面外変位測定:レーザー干渉による電子部品の高温発熱時の面外変位測定実験を実施し、熱負荷に対する電子部品の面外方向の変位量を評価する。
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Research Products
(27 results)