2022 Fiscal Year Annual Research Report
金属接触面における変形挙動の直接測定による接触モデルの再構築と接触面形状の設計法
Project/Area Number |
20H02046
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河野 大輔 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80576504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 正雄 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (00373746)
磯部 浩已 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (60272861)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 接触剛性 / X線CT / 弾塑性変形 / 滑り / 接触減衰 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度に考案した接触面の微小突起に高さ差を設けることで,真実接触部でのスティック・スリップの割合を変化させ,望ましい剛性・減衰性を得る方法の効果をシミュレーションと実験により検証した.切削加工面を対象とし,カスプ高さに差つけることを想定したシミュレーションを行い,5μmのカスプ高さ差を設けることで,カスプ高さ差を設けない場合と比較して,約2倍の減衰性が得られた.このとき,剛性は低下するが,その低下率は20%程度にとどまっており,剛性と減衰性の間のトレードオフをある程度解消できたと言える.シミュレーションと同様のカスプ高さ差をもつ試験片を作製し,実験にて接触面の剛性と減衰性を評価した.実験では,シミュレーションと異なり,全体的にはカスプ高さ差が大きくなるほど剛性・減衰性の両方が低下する傾向が見られた.しかし,カスプ高さ差を10μmとした場合は20~30%減衰性が向上できた結果も得られており,提案手法が有効である可能性が示された.シミュレーションと実験で結果が異なる原因は,加工誤差によって想定したカスプ高さ差が得られていないことであると考えられる. より大きな加工誤差でも許容されるように,接触面に柔らかい材料を追加して塑性変形量を大きくすることを考え,軟質金属である金を3~5μmの厚さでメッキした試験片の接触状態をX線CTを用いて観察した.メッキ層が破壊する様子は観察されず,摩擦係数が下がる傾向が見られた. また,真実接触部の間にある空隙に別の材料を充填する方法について,空隙により効率よく材料を充填させるために,空隙がどのように変形するかををX線CTを用いて観察した.空隙に空気と油が存在する状態で締結力を与えた場合,両者で空隙の変形に大きな違いは見られず,試験片の塑性流動圧力よりも大きな締結力を与えても空隙が残るケースが多いことが分かった.
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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