2022 Fiscal Year Annual Research Report
Residual stress analysis by neural network incorporating cutting simulation
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20H02051
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
松村 隆 東京電機大学, 工学部, 教授 (20199855)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 切削 / 残留応力 / シミュレーション / 機械学習 / ニューラルネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
航空機B777-Xの主要母材であるアルミニウム合金,B787で使用率の高いチタン合金のドリルによる穴加工を対象とし,穴内面の残留応力分布を推定するシステムの開発に対して,今年度は以下の知見と成果を得た. (1) 穴内面の残留応力は深さ方向に対して分布を有しており,これが切削力の変化と関係があることを明らかにした.穴出口部の残留応力は,穴の入口や中央部より圧縮の傾向があることが明らかとなった. (2) 穿孔過程のドリル切削シミュレーションにより,測定された切削力とシミュレーションの結果が良好に一致しており,シミュレーションの妥当性を明らかにした. (3) シミュレーションの結果に基づき残留応力分布との相関性を調べた結果,切りくず流出方向の変化が残留応力に及ぼすことが明らかとなった.ドリルによる穿孔過程では穴入り口部や中央部では切りくずが上向きに流れる.これはドリル形状の性格上,穴内部での切りくずの詰まりを回避するためである.一方,穴出口部ではチゼルとシンニング部の切削が終了しているため,リップ外周部での切削のみとなる.リップ最外周部では半径方向すくい角が大きいため,切りくずは工具の半径方向に流れる.これによって,その反力を材料が受けるため,残留応力が圧縮の傾向になる. (4) 上記のように残留応力は穴内面に負荷する力学的な影響に依存することがシミュレーションより明らかとなった. (5) 以上のように残理応力分布が切削シミュレーションにより解析可能になったが,残留応力の値については材料物性的な要素があるため,現時点では予測が困難である.そこで,ニューラルネットワークを用いて,穴入口部(中央部)の残留応力を推定し,これに対して穴内面の残留応力分布を予測するシステムを開発した.
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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