2022 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ表面修飾によるカーボンナノチューブ伝導特性の高機能化
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20H02079
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
千足 昇平 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (50434022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 高志 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 客員研究員 (10548522)
志賀 拓麿 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (10730088)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | カーボンナノチューブ / 電気伝導 / 表面修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
1本レベルのSWCNTおよびネットワーク構造を形成した多数の単層カーボンナノチューブ(SWCNT)が薄膜の作製法の開発,その物性計測を行った.これまでSWCNT薄膜は,特殊な合成法によって作製したSWCNT薄膜のみを用いていたが,ここでは任意の合成法で作製されたSWCNTを非常に薄い(光透過率最大95%)薄膜にする技術を開発した.高い電気伝導性を実現するため,SWCNT以外の物質の混入やSWCNTが切断されるような処理を排除しながら,非常に希薄なSWCNTの有機溶媒分散液を作製した.この時,有機溶媒としては,比較的SWCNTを分散しやすいものを選択した.また比重が1よりも小さいものを用いることで,このSWCNT有機溶媒分散液を,水に流し込み水表面に薄い有機溶媒膜を形成した.この有機溶媒膜において,有機溶媒の蒸発および水層への拡散の結果,水面にSWCNT薄膜を得ることが出来る.流し込むSWCNT有機溶媒分散液の量や濃度を変えることで,任意の密度,厚さのSWCNT薄膜の作製が可能であり,さらに水面に形成されたSWCNT薄膜は任意の基板に転写することも可能である.電気伝導率,光透過率等の物性分析に成功し,同時に数値計算シミュレーション結果や分子吸着や化学ドーピング効果を検証し,SWCNTのマクロレベルでの応用における重要な知見を得ることが出来た.一方で,1本レベルのSWCNTに対しては,ナノチューブ同士の接触による電気伝導率,熱伝導率への影響,またその外層に新たなCNTや六方窒化ホウ素チューブの形成による層間の相互作用について明らかにすることが出来た.
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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