2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Biofeedback Application for Several Rehabilitation Systems Adapted by Individual Motor Learning Property
Project/Area Number |
20H02122
|
Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
山本 紳一郎 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (30327762)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻田 武 立命館大学, 理工学部, 助教 (40588802)
柴田 芳幸 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (50614319)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ニューロリハビリテーション / 視覚フィードバック / バーチャルリアリティ / 拡張現実 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本では死因としての脳卒中は減少しているが,脳卒中片麻痺者は増加,特に高齢片麻痺者がますます増加しており,今後訓練を支えるセラピスト不足が懸念される.これは世界各国同様な傾向であり大きな国際問題である.それゆえ近年のリハビリ工学研究ではロボット技術を用いた訓練システムの開発研究が非常に多い.しかしながら,ロボット訓練では患者のモチベーション維持が難しく,その効果を疑問視する研究報告も多い. このような現状を踏まえて,本研究課題では障害者や高齢者の訓練モチベーションを無知覚・無意識(インプリシット)に高められる新たなバイオフィードバック機能を創成する.リアルタイムに視覚・体性感覚フィードバックをしつつ,個々人の至適特性を計測し,個々の障害者や高齢者に最適な歩行・立位姿勢訓練システムの開発を目指している.本研究課題で開発するシステムによって訓練者個々人の最適なバイオフィードバックパラメータを見出すことができれば,訓練者が無知覚・無意識(インプリシット)な状況でモチベーションを低下させず,より訓練効果を高められる歩行訓練システムの開発ができるのではないかと考えた. 具体的なプロジェクトは以下の通りである.1)リアルタイムな個々人の至適運動学習特性の解明,2)リアルタイムな動作解析と提示方法の検討(歩行訓練),3)リアルタイムな動作解析と提示方法の検討(立位訓練),4)インプリシットな至適訓練方法の検討および開発,5)免荷式歩行訓練システムAIrGaitのフィードバックシステムの開発
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍が続く中,購入予定であった床反力計付ダブルベルトトレッドミルが部品調達遅延のため,納品できない状況が続いている.そのため床反力計付トレッドミルの導入は2021年度に持ち越すことになった.本件に関わる歩行訓練システムの開発が大幅に遅れている状況である.
|
Strategy for Future Research Activity |
・リアルタイムな動作解析と提示方法の検討(歩行訓練&立位訓練):3次元動作解析システムおよび床反力計付トレッドミルにより,歩行動作のリアルタイム解析を行い,重心位置や歩幅,ケーデンス,各身体部位の位置や角度,視線等の情報をどのように提示すると訓練に効果的であるかを検討する.床反力計付トレッドミルの納品ができなかったため,大幅に計画が遅れている.本件来年度に持ち越して対処する予定である. ・インプリシットな至適訓練方法の検討および開発:歩幅をモニターでのグラフやVRでのアバター,ARでの足跡の情報としてフィードバックした場合,あえて実際とは異なる情報(狭い歩幅)を提示し,より歩幅を大きくするように操作し,その効果を検討する.その他,,どのようなフィードバック手法が訓練に効果的か検討する.また立位姿勢では,重心位置を揺らすフィードバックの操作を行い,立位姿勢をより動揺させる提示をし,その効果を検討している. ・免荷式歩行訓練システムAirGaitのフィードバックシステムの開発:AirGaitは,ヒトの下肢動作をアシストする装具部と体重を軽減する免荷部で構成されており,様々なセンサ情報から多くのパラメータを制御システムに利用しているが,それらをフィードバックできるシステムに改良する.装具部では,訓練者の個々の筋力をフィードバックさせ,より麻痺筋の貢献度をあげるように随意的に努力できる提示方法を検討する.さらに力発揮できている(麻痺度が軽い)筋には,アシストしない処方も検討する.また免荷部では,免荷量を一定にするのではなく,様々な免荷量に動揺させるなどリアルタイムに負荷を可変できるシステム構築を進めている.
|