2021 Fiscal Year Annual Research Report
Globally Optimal Control of Nonlinear Systems Based on Optimal Trajectory Database
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20H02170
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
丸田 一郎 京都大学, 工学研究科, 准教授 (20625511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 健治 京都大学, 工学研究科, 教授 (10293903)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 制御工学 / 最適制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
非線形最適制御問題の大域的な最適解が得られる実用的な方法を開発するという研究目的に対し,本年度は2つの方向から研究を行った. 1つめは高次元の状態空間や複雑な挙動を持つ非線形システムに対して,より効率的に最適軌道や最適制御入力を得る方法についての研究である.これについては,軌道データベースの構築に基づいた方法についてさらに研究を進めるとともに,ニューラルネットワークによる価値関数のモデリングと,価値関数の等位面に着目した効率的な探索の2つのアプローチについてあらたに検討を行い,今年度導入した計算機を用いて検証を行った.また,検討の過程において,最適軌道データベース中の軌道の密度を適切にするためにフォーメーション制御を援用した探索が有効であることが見いだされたので,このアプローチについても検討をはじめた. 2つめは実用的な非線形システムのモデリングに関する研究である.制御器の設計には対象システムのモデルが必要不可欠であり,近年では計算機技術の発達とともにモデル予測制御の有用性も増している.これについては,機械学習分野で重用されるニューラルネットを用いた自己符号化器のアイデアを,システム同定分野で一般的な部分空間同定法と組み合わせるアプローチを中心に研究を行った.また,得られたモデルに基づくモデル予測制御についても検討を行い,モデル構築とモデル予測制御を検証する際に今年度導入した計算機を利用した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
資材の入手難から計算機の導入が前年度から今年度に遅れたものの,アプローチの検証に必要な数値実験は想定より順調に進んだ.また,研究の進展に伴って当初想定してなかった有望なアプローチも明らかになっており,概ね順調に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこれまでの研究から有望と考えられるアプローチについて研究を進める.特に,(1)ニューラルネットワークによる価値関数のモデリング(2)フォーメーション制御を援用した最適軌道の探索(3)ニューラルネットを用いた自己符号化器と部分空間同定法との統合,の3つのアプローチを中心に研究を進める. これらのアプローチは計算機資源に強く依存したものであり,研究においては今年度導入した計算機を活用するとともに,計算機資源の活用において先んじている機械学習分野の知見の利活用についても調査研究を並行して行う.
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